札幌市ひきこもり地域支援センター　元年度相談２４９４件　１０２１件増　新規３６９件

（市町村 2020-06-09付）

　道精神保健推進協会は、札幌市ひきこもり地域支援センターの令和元年度事業実績報告書をまとめた。相談件数は２４９４件で前年度に比べ１０２１件増加した。新規当事者の人数は３６９人で、２０歳未満は２人増の５７人だった。

　センターは、平成２７年１０月から相談業務を開始。引きこもり状態にある本人や家族などからの電話・来所などによる相談に対応し、助言している。相談内容に応じて、医療・教育・就労などの適切な関係機関と相談をつなぎ、引きこもり当事者の自立を促している。

　報告書の内容をみると、元年度の相談件数は２４９４件で、前年度に比べ１０２１件増加。このうち、新規相談件数は３６９件で、３５件増加、継続相談件数は２１２５件で、１０１４件増加した。

　センターでは、元年度に川崎市で発生した通り魔事件などの報道が増加の要因となっていると分析している。

　新規に相談した引きこもり当事者の年齢は、１０歳未満が２人、１０～１５歳未満が１０人、１５～２０歳未満が４５人、２０～３０歳未満が９５人、３０～４０歳未満が７２人、４０～５０歳未満が６９人、５０～６０歳未満が４７人、６０歳以上が４人、不明が２５人だった。

　相談者は、当事者の母が最多で１５３人、兄弟姉妹などが７２人、当事者が６８人と続いた。

　相談方法は、電話が２６６件で最多。メール、出張相談、来所なども多かった。

　相談目的については、当事者との「かかわり方について」が最多。今後の生活の仕方や来所相談の希望、就労・就学についての相談が続いた。

　電話相談は、０１１（８６３）８７３３番で平日午前９時３０分～正午、午後１～４時まで受付。

　メール相談は随時受け付けているほか、来所相談は電話での事前予約が必要となる。

(市町村 2020-06-09付)