３年度大学入試で萩生田文科相　追試験実施など確実に　月内に実施要項公表へ

（コロナウイルス関連 2020-06-18付）

　萩生田光一文部科学大臣は１６日の閣議後会見で、令和３年度の大学入試について「仮に当初の予定どおりに実施する場合も、受験生が抱える様々な状況に柔軟に対応しながら追試験の実施などを確実に行うことが重要」との考えを示した。各大学に対しては、受験生ができるかぎり「平等で納得のいくチャレンジ」ができる環境づくりを求めた。文部科学省は、月内にも大学入学者選抜実施要項を策定し、公表する方針だ。

　全国高校長協会が実施したアンケートでは、大学入学共通テストと一般選抜の日程について、「当初予定どおりの日程にすべき」「予定どおり実施できなかった場合の予備日の日程を明確にすべき」との意見が合わせて約７割あった。

同協会は文科省に対し、大学入試の日程を１ヵ月程度後ろ倒しにするよう要望したが、文科省は私立高校の意向が十分に反映されていないとして受け取りを拒否している。

　萩生田文科大臣は、「この事態を受けて、入試日程を従来どおりでいいのかという不安をもっていた。一定程度、後にずらしたほうがよいのではないか」との私見を示した。

　「アンケートの結果や議論の内容は、尊重したいと考えている」とした上で、「仮に当初の予定どおりに実施する場合も、共通テストの追試験について受験生が抱える様々な状況にも柔軟に対応し、受験が可能となるようにすることや、各大学の個別入試について、追試験の実施や選択問題の設定を確実に行うことが重要」と強調。今後については、「受験生の不安を解消し、進学の準備に取り組んでもらうためにも、今月中、速やかに大学入学者選抜実施要項を策定・公表していきたい」と述べた。

(コロナウイルス関連 2020-06-18付)