道研　Ｚｏｏｍ活用で所内研修　新たな研修方式充実へ　役割分担・連携の大切さ実感

（コロナウイルス関連 2020-06-17付）

各部・センター代表者が模擬研修を体験した

　道立教育研究所は１１日、同所で研修講座におけるＺｏｏｍの活用に関する所内研修を開いた。基本的な機能や操作方法を学ぶとともに、模擬研修で実際に配信を体験。受講した所員らは、配信に当たって配慮すべきことについて理解を深めるとともに、役割分担や連携の大切さを実感するなど、全所を挙げて今後の新たな研修方式の充実に向けた準備を進めた。

　ウェブ会議アプリＺｏｏｍの機能に関する説明や操作体験を通して、遠隔による研修講座など新しい方式による研修を行う際に必要な準備や、講座運営上の留意事項について共通理解を深めることが目的。今後、遠隔方式による研修講座の運営にかかわることが想定される所員ら約３０人が受講した。

　運営者は、照明や複数のカメラ、モニターなど遠隔授業の環境を整えた「未来の教室」から研修映像を配信。受講者は別室や在宅から１人１台の端末で研修を受けた。

　はじめに、鈴木淳所長があいさつ。

　これまで附属情報処理教育センターを中心に行ってきた遠隔研修をつぎのステージに移し、全所で共有するために研修を企画したことを伝えた。

　「研修を通し、創意工夫ある研修講座の改善・充実を図ってほしい」と期待。新型コロナウイルス感染症拡大予防等に対応しながら新しい研修方式について考え、現場に寄り添った提案や発信ができるよう、不易と流行を意識しつつ、研修の質的向上に努めていくよう呼びかけた。

　研修に移り、附属情報処理教育センターの山寺潤主任研究研修主事と田中耕一主任研究研修主事が進行。画面切り替えや画像背景の設定、画面共有、チャット機能の使い方など、Ｚｏｏｍの基本的な機能や操作方法を説明した。

　ピンマイクを使用して音声をよりクリアに届けることや、２人以上で役割分担や対話しながら進めること、ときに演習や協議を位置付けたり、アイコンなどを使った意思表示を求めたりすることで進行にアクセントを付けることなどの工夫点も伝えた。

　つぎに、各部・センターの代表者が未来の教室に移動し、運営者のサポートを受けながら進行役と機器操作役に分かれて模擬研修を体験した。

　進行役は、受講者にチャット機能で「Ｚｏｏｍを使った遠隔演習の良さ」などを書き込むよう指示したあと、主要な意見を選んでコメント。チャットが次々と更新されるため、瞬時にコメントを取り上げる難しさを実感する場面もあった。

　機材操作役は、画面や音声の切り替えなどを体験。声量に差のある２人の進行役の音量バランスの調整、進行役が見やすい画面表示とするなど、進行役と連携する大切さや事前打ち合わせの必要性を実感していた。

　模擬研修を体験した所員からは「Ｚｏｏｍの使用自体は慣れてきていたが、配信側に立つと感覚が違う」「一人だと慌ててしまうので、役割を分担して進行すると安心できる」「チャットだと発言のハードルが低いので、リアルタイムで受講者の意見を拾いやすくなる」などの感想が挙がっていた。

(コロナウイルス関連 2020-06-17付)