札幌市教委が部活動実施資料　寄り添い、話し合いを　必要な心のケア明記

（コロナウイルス関連 2020-07-01付）

部活動について様々なとらえ方をする生徒がいることから作成した（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市教委は、『部活動の実施にともなう心のケア』を作成した。部活動について様々なとらえ方をする生徒がいることから、個別と集団に対する心のケアについて明記。代替の大会が決定した場合に戸惑う生徒がいることから、生徒に寄り添い、じっくり話し合うことを求めている。

　臨時休業明けの久々の部活動について、「新１年生など、入部しようと張り切っていたけれど、長期間部活動がなく、意欲が持続しなかった」「中３の最後の大会・コンクールが中止になり、目標を失い、落ち込んだり、無気力になっている」「部活動が実施できるのを、素直に喜んでいる」など、様々な受け止め方をする生徒に対して、個別と集団に対する心のケアの両方の重要性を強調している。

　個別の心のケアについては、「部活動だけでなく、進路や将来の選択肢なども提示し、気持ちを切り替えるための支援を行う」など、気持ちを整理するための時間を設けるほか、「悲しさや悔しさなど、そのままの気持ちを受け止め、話を聞く」など、気持ちを素直に表現できる環境を整えることを求めている。

　集団に対する心のケアでは、「ミーティングなどで、様々な気持ちをもっている人がいるということを、みんなで共有する」「今できることをみんなで考える」など互いの気持ちを共有させることを求めている。

　大会の中止について代替の大会が決定した場合、喜ぶ生徒と「今さら」と戸惑う生徒がいることを指摘。戸惑う生徒が意欲的になるのに時間がかかる可能性があることから、生徒に寄り添い、じっくりと話し合うことを求めている。

(コロナウイルス関連 2020-07-01付)