札幌市教委　小中一貫教育コーディネーター交流会　教職員の意識醸成必要　活動内容を協議

（市町村 2020-08-06付）

初開催の交流会にはコーディネーター２０人参加

　札幌市教委は４日、ＳＴＶ北２条ビルで令和２年度小中一貫した教育コーディネーター交流会を初開催した。本年度から新たに実施している小中一貫した教育コーディネーター配置事業の一環で開いたもの。グループごとに各コーディネーターがこれまで取り組んできた活動内容を交流。各グループからは、学校だよりなどで、教職員の小中一貫教育に対する理解の深化や意識の醸成を図る必要性を指摘する声などが上がった。

　市教委は、子ども一人ひとりが幼児期から生涯にわたって学び続けるとともに、一貫性・連続性のある教育によって資質・能力を育んでいく必要があることから、ことし２月に市小中一貫した教育基本方針を策定。小中一貫した教育推進の視点として、①９年間を通した子どもの学びのつながり②子ども理解・生徒指導の連続性③教職員の連携・協働④家庭や地域とのかかわり―の４点を示している。

　本年度から新たに小中一貫した教育コーディネーター配置事業を実施。市内９７中学校区を基本に、中学校に進学する小学校と中学校からなる一つのまとまりであるパートナー校を小中一貫した教育推進の基本単位として取組を進めている。

　実施に当たっては、教職員の負担を軽減するため、小中一貫した教育コーディネーターを配置。２年度に４８中学校区で、３年度からはその他の４８中学校区で、それぞれ２年間配置する。

　各コーディネーターは、パートナー校内における連絡体制の構築・支援や、地域と学校間のネットワークの構築、連絡調整、各パートナー校が主催する研修会の周知、合同研修会の内容検討などを推進している。

　本年度１回目となる交流会には、コーディネーター約２０人が参加した。

　開会に当たり、相沢克明学校教育部長があいさつ。２月に策定した市小中一貫した教育基本方針について、小中一貫した教育を進める重要性やコーディネーターの役割の必要性を強調。交流会でこれまでの活動内容を共有し、今後の活動につなげるよう求めた。

　教育課程担当課の福井浩史指導主事が市小中一貫した教育の推進について説明したあと、５つのグループに分かれて４～７月の活動内容を交流。各グループからは、「学校だよりを発行するなどして、教職員の小中一貫教育に対する理解の深化や意識の醸成を図ることが大切」「新型コロナウイルスの対応として、Ｚｏｏｍなどを活用して情報を共有できるシステムを構築してほしい」などの意見が挙がった。

　第２回会議は１１～１２月、第３回会議は来年２～３月ころを予定している。

(市町村 2020-08-06付)