コロナ禍　学びの保障で意見交換　ＩＣＴや人的支援充実を　道教委と道小・道中・道公教

（コロナウイルス関連 2020-08-17付）

遠隔システムで１４会場を接続し開催

　新型コロナウイルス感染症に関連した道教委と道小学校長会（神谷敦会長）・道中学校長会（鎌田浩志会長）・道公立学校教頭会（西村貴史会長）との意見交換会が１１日、道庁別館を主会場に遠隔で開催された。校長会・教頭会からは、今後の感染拡大に備えた学びの保障のため、ＩＣＴ活用に向けた諸条件の整備や人的支援の一層の充実を要望。小玉俊宏教育長は、関係部局と情報を共有して課題解決に取り組むとし、学びの保障の好事例を全道に普及する考えを示した。

　意見交換会は、新型コロナウイルス感染症に対応した教育活動を行うため、道教委と校長会・教頭会が共通理解を図るべく初めて実施したもの。

　遠隔システムで道庁別館と１３教育局を接続し、各団体の役員、道教委の幹部など約６０人が参加した。

　道小学校長会の神谷会長が、再開後の学校において学びを保障するための課題を提起。感染拡大の第２波、第３波の到来に備え、オンライン学習を可能とするＩＣＴ環境の整備とともに、ＩＣＴを活用できる人材確保の必要性を示した。

　道教委からは、学校における１人１台端末と無線ＬＡＮの整備が９月に完了する地域がある一方、整備時期が年度末となる見通しの地域があるなど、ＧＩＧＡスクール構想の進展に差がある実態を報告。小玉教育長はＩＣＴ活用人材確保のため、知事部局や商工会議所などと連携して情報を共有する考えを示した。

　端末整備の加速化とともに、教員のＩＣＴ活用能力の育成に向けた研修の充実を求める声があり、道教委は対応を検討するとした。

　道中学校長会の鎌田会長は、子どもの心をケアするための人的支援の充実を要望。道内の各学校に配置予定の学習指導員に関しては、人材の確保が難しい地域があるなどの実態を報告した。道教委は、教員志望の大学生を活用するなど大学等と連携して対応すると回答した。

　小玉教育長は、子どもの健康と安全を第一に学びの保障に取り組む学校の尽力に感謝し、「今回の要望・意見を受け止め、関係部局と情報共有しながら、課題解決に向けて取り組んでいきたい」と述べた。学びの保障に取り組む学校の好事例の提供を求め、全道的な教育活動の充実につなげる考えを示した。

(コロナウイルス関連 2020-08-17付)