富良野市内開校予定の義務教育学校　樹海小校舎改修し活用　校名は９月中に決定へ

（市町村 2020-08-20付）

　【旭川発】富良野市教委は、樹海小学校と樹海中学校を統合した義務教育学校の設立に向けて準備を進めている。現在の樹海小の校舎を一部改修、増築して使用。現時点で管内２校目となる令和４年４月の開校を目指し、樹海義務教育学校設立等準備協議会を中心に、地域と学校、行政が一体となって協議を進めている。７月末には地域向けのリーフレットを配布。９月中には校名を決定する。

　義務教育学校の設立準備に向けては、平成３０年４月から樹海中ＰＴＡを中心に議論を重ね、９月に「樹海中学校のこれからを考える会」が発足。２年間の議論の末、令和元年８月、樹海中を樹海小校舎に移設し義務教育学校とすることを要望する意見書が市・市教委に提出された。

　この要望を受け、昨年１２月４日に開会した第４回市議会定例会で近内栄一教育長が義務教育学校設置について報告。１８日に、樹海小、樹海中、学校運営協議会、保護者・地域の代表による樹海義務教育学校設立等準備協議会の第１回協議会を開いた。４年４月の円滑な移行に向け、総務部会・学校運営部会・生活安全部会を柱に協議を進めている。

　共通テーマは「ふるさと樹海に誇りをもち、地域・社会に貢献できる人材の育成」。①基礎的・基本的な知識や技能を身に付け、活用できる②問題解決の力を育て、課題を見いだし解決に向けて取り組むことができる③自分の考えや意見を相手に伝えるとともに、自分と異なる意見や立場、生命、自然環境を大切にできる―の３つの資質・能力を重点に育成を図る。

　学年段階の区切りを４・３・２制として中１ギャップの解消を図るほか、教科担任による専門性の高い指導を外国語と音楽で１年生から、理科で３年生から行い、６年生は全教科で教科担任による指導を行う。

　義務教育学校への移行に伴い、樹海小の普通教室３室、ランチルームを増設。コンピューター室を図書室に、図書室を保健室に改修する計画で、９月からトイレの改修に入る。

　また、現在ある教員住宅を解体し、学校農園にすることも計画している。

　７月末には地域に向けたリーフレットを配布。今後は市役所等にも置いて広く周知していく。

　校名は、地域住民へのアンケートをもとに案を絞り、児童生徒に提示。児童生徒の投票を経て、９月中に決定する。校歌や校章、学校行事や日課などについても協議を重ね、決定していく。

(市町村 2020-08-20付)