上士幌町教委　まなびの広場　ＩＣＴ活用しサポート　数学ワークショップも

（市町村 2020-08-25付）

　【帯広発】上士幌町教委は８月上旬の３日間、町生涯学習センターわっかで中学生が大学生の支援を受けながら自学自習などを行う「まなびの広場２０２０夏」を開いた。ＩＣＴ教材を使った学習の場の提供や、ウェブ会議システムの体験会などを展開。自ら課題を発見し解決する習慣の定着を図った。３日目は、東京などで数学教室を開く「ｍａｔｈ　ｃｈａｎｎｅｌ」の横山明日希代表が幾何学分野を感覚的に学ぶ教科等横断的なワークショップを行った。

　まなびの広場は、令和元年から道内の学習支援団体「いきたす」が協力。長期休業中の中学生に自学自習の場を提供している。

　上士幌中学校の１～３年生が対象。テーマは「自ら課題を発見して自ら解決する習慣を身に付ける」と設定し、ＩＣＴ教材スタディサプリで現役大学生が学びをサポートする取組を進めている。

　初日は、ＩＣＴを使って自学自習。ＢＹＯＤの情報端末でＩＣＴ教材を使用した。生徒は確認問題に挑戦したり、教材を巻き戻して学び直しを行った。会場には学生ボランティアが常駐。生徒への説明や学習意欲の喚起に努めた。

　２日目は、わっかでウェブ会議システムの体験会を開催。参加した生徒は、オンラインでのコミュニケーションを体験した。

　３日目は、横山代表が数学ワークショップを展開した。

　テーマは「世界を創る“図形”の魅力」。横山代表は自己紹介で、全国各地での講演・ワークショップ・著述活動で子どもたちに数学の面白さを伝えていることを説明した。

　子どもたちに数学をどうとらえているか尋ねたあと、「式が苦手でも数学は楽しめる」と強調。中学校の図形問題は科学の中では「幾何学」に当たることを紹介し、幾何学は測量や距離を測る仕事に活用されていることを伝えた。

　このあと、磁石でつながるモデルを使用して正多面体をつくる体験的なワークショップを展開し、手を動かすことで感覚的に数学の楽しさを伝えた。

※キーワード「ＢＹＯＤ」

　Bring Your Own Deviceの略。職場で従業員がスマートフォンやタブレットなど私物の情報端末などを業務に利用すること。教育では、児童生徒が私物の情報端末を学習に使用することを指す。

(市町村 2020-08-25付)