札幌市教委　メンタルヘルス講座　自己効力感を高めて　子と対話ある教育が必要

（札幌市 2020-10-09付）

市内小・中・高の教諭３０人が参加

　札幌市教委は５日、市内ちえりあで専門研修講座・学校経営研修コース「職場のメンタルヘルス対応へのアドバイス」を開いた。札幌市精神保健福祉センターの鎌田隼輔所長が講師を担当。児童生徒とかかわる上で対話のある教育を行う必要性や、より良い職場環境に向け、自己効力感を高める大切さを示した

　研修は、教職員のメンタルヘルスについて、関係機関との連携や復職支援、リワークプログラム等について理解を深めることがねらい。

　教頭を志す市内の小・中・高校の教諭３０人が参加した。

　鎌田所長は、教職員のメンタルヘルスに関する現状と課題を説明。学校教育は、教職員と児童生徒が人格的なふれ合いを通じて行われるため、教職員が心身共に健康な状態で教育に携わる重要性を示した。

　児童生徒とかかわる上で、対話のある教育を行う必要性を指摘。「対話は、自立した個人と個人との対等な相互尊重、相互理解による協働活動。対話を通じて、自己理解、他者理解が深まる」とし、「相互尊重の対話によって創造性思考が活性化する」と伝えた。

　さらに、自己期待や有能感、物事を成し遂げることへの自信「自己効力感」を高める大切さを強調。「笑顔であいさつする、ポジティブな感情を伝播させるなどして、職場を自己効力感を高める場所にしてほしい」「安心できる・居心地のよい風通しのよい職場を目指してほしい」などと呼びかけた。

　最後に「管理職は、現場で活躍する教職員の職に対する誇りと勇気を与えてほしい」と期待した。

(札幌市 2020-10-09付)