研究施設・単管ハウス完成　農閑期の有効活用へ　岩農高農業土木科の１１人

（学校 2020-10-23付）

　【岩見沢発】岩見沢農業高校（鎌田一宏校長）農業土木科自然エネルギー班の生徒１１人は１４～１６日の３日間、同校で単管ハウスを建設、完成させた。道教委指定事業「実践的職業教育推進事業専門高校フューチャープロジェクト」の一環。生徒は骨組みの組み立てやビニール張りを行った。今後、完成したハウスで農閑期の有効活用等を研究していく。

　プロジェクトは、将来の本道の産業を支える人材を育成するため、農業高校と工業高校が企業などと連携し、地域産業の課題解決に必要な資質・能力を育成するための実践研究を進めるもの。令和４年度までの３年間で耐雪構造ハウスの建設、ハウス建設と農業土木施工、野菜類・葉菜類を組み合わせた周年栽培モデルの確立、バイオマスエネルギーの利用と保温・生育促進効果の検証などに取り組むほか、農閑期に余剰となっている労働力や施設を有効活用し、豪雪に耐える施設構造を検討していく。

　前回までに、単管ハウスを設置する場所の検査・計測、測量、図面作成、掘削、排水管の埋め込みなどを行っている。

　事業に協力する空知建設業協会の会員企業・相互開発㈱の本多宏考社長をはじめ、梅澤宣共部長らが生徒たちと一緒に骨組みの組み立てやドアの設置、ビニール張りを行った。

　参加した生徒は、何もなかったところからハウスを建てたことについて「達成感があった」と。また、事業を通して相互開発の社員とふれあうことで「社員同士のコミュニケーションが多く、雰囲気がよいと感じた。今回のことをきっかけに建設業に興味をもった」と将来の進路選択に役立てる生徒もいた。

　今後は、建設したハウスで同校農業科学科や札幌工業高校などと連携しながら、農閑期の余剰状態となっている労働力・施設の有効活用に向けて研究を進めていく。

(学校 2020-10-23付)