松前町松城小６年郷土見学学習　伊能忠敬の足跡たどる　地元建設業者等から講師

（学校 2020-10-26付）

史実や測量方法などを学んだ

　【函館発】松前町立松城小学校（岩井栄一校長）は２０日、福島町の伊能忠敬北海道測量開始記念公園などで郷土見学学習を実施した。６年生１９人が参加。福島町教委の鈴木志穂学芸員と伊能忠敬について研究している福島町の中塚建設㈱・中塚徹朗社長による史実の説明を通して、伊能忠敬の史実や測量方法、松前町とのかかわりなどについて理解を深めた。

　同校は社会科の授業の一環として、道南の優れた歴史素材を生かした見学学習を計画。隣町の福島町と関係の深い伊能の歴史を学ぶため、伊能忠敬研究会（東京）の会員である中塚社長と福島町教委の鈴木学芸員に協力を依頼した。

　当日は、吉岡総合センターと伊能忠敬北海道測量開始記念公園を訪れた。

　総合センターでは鈴木学芸員が、伊能が測量に使った道具や測量方法などを紹介。このあと公園に移動し、伊能の銅像の前で中塚社長が、これまで研究してきた吉岡上陸説や伊能と松前町とのかかわりなどを解説した。

　伊能に扮して登場した中塚社長は、全国地図作成の最初の地点が吉岡地区だったこと、星を観察しながら函館方面への測量を進めたことを説明。この日のために作成したのぼりを使いながら松前町とのかかわりについても解説し、「伊能が北海道での測量を終えたのは松前町。皆さんが住むまちと歴史上の人物に関係性がある」などと、郷土に誇りをもつよう呼びかけた。

　児童からは「大きな道具などはどうやって持ってきたのか」と質問が挙がり、中塚社長は「大きな船で上陸している」と返答した。

　授業を終えた石山聖七君は「コスプレも説明も面白く、楽しく伊能忠敬のことを学べた」と話し、松前と伊能のかかわりについて理解を深めた様子だった。

　中塚社長は「函館に測量を進めていく上で知内町や木古内町などを通っており、渡島地区と関係性が深い。もっといろいろな人にそのことを知ってほしい」と話していた。

(学校 2020-10-26付)