札幌市内ＧＩＧＡスクール指定校の実践　中央小と中央中　先行的取組　端末で授業まとめ提出　市教委　成果踏まえ活用法周知

（札幌市 2020-12-01付）

　国のＧＩＧＡスクール構想における１人１台端末活用モデル校の札幌市立中央小学校（林貞年校長）と中央中学校（木村佳子校長）は、４月から始動する全小・中学校１人１台端末の活用の円滑な推進に向け先行的に取り組んでいる。中央小では、児童に対して端末を活用して各教科の授業のまとめをオンライン上に提出させる取組を展開。中央中では、３学年数学の授業において、Ｃｈｒｏｍｅｂｏｏｋを活用し実践した。札幌市教委は今後、市内各学校に対してモデル校の実践成果を踏まえ、４月以降の１人１台端末の活用方法を周知していく。

　市教委は、来年度からの１人１台端末を使用した授業開始に向け、小・中学校のモデル校として中央小、中央中を指定。小中一貫した教育の推進の観点を踏まえ、情報共有を図りやすい学校の組み合わせを勘案して選定した。

　両校では、１人１台端末を活用するための校内体制を構築。教員による基本操作の習得や、端末を活用した教員研修、児童生徒が端末を活用する際のルールの検討などを推進している。

　現在、中央小・中央中では、１１月から一部の教科や学級等で実践することができるよう、９８の小・中学校から緊急貸出用に整備した端末を借用。両校約５０台の端末を活用し、検証実践を行っている。

　具体的に、端末の活用に関する校内体制や研修の在り方、日常の学校生活における活用方法、教科等での効果的な使い方などについて、今回新たに整備される端末Ｃｈｒｏｍｅｂｏｏｋを用いた実践を進めている。

　中央小では、各教科の授業において、児童が端末を活用して授業のまとめをオンライン上に提出。また、ホームページ上に課題や授業の様子を映した動画を掲載することで、臨時休業などの緊急事態にも家庭で授業を受けられる環境を構築している。

　今後、実践の成果を来年３月ころにまとめ、市内各学校に共有する予定だ。

　中央中では、第３学年数学の授業「三角形の相似中点連結定理」において、実際にＣｈｒｏｍｅｂｏｏｋを活用して実践。Ｃｈｒｏｍｅｂｏｏｋからホームページにアクセスし、インターネットを通して使えるブラウザベースのソフトウエアを利用した。

　教員は主に黒板とＣｈｒｏｍｅｂｏｏｋ画面を出力したＴＶを使用。生徒はノートとＣｈｒｏｍｅｂｏｏｋを使った活動を展開した。

　今後、両校では、来年１月を目途に１人１台の端末を用いた実践を試行。

　市教委では、モデル校の実践を踏まえ、年度内に市内の学校に対して４月以降の１人１台端末の活用方法について周知していく方針だ。

(札幌市 2020-12-01付)