札幌新川高　ＩＣＴ取組状況と展望　授業準備の効率化推進　プロジェクター導入等通し

（札幌市 2020-12-01付）

　札幌市教委が指定した国のＧＩＧＡスクール構想におけるＩＣＴ活用モデル校の市立札幌新川高校（熊谷修司校長）は、ＩＣＴ環境にかかるこれまでの取組状況と今後の展望をまとめた。一斉臨時休業期間中に導入した学習管理ツール「Ｇｏｏｇｌｅ　Ｃｌａｓｓｒｏｏｍ」は、生徒へのアンケート調査や課題の配布などに活用。今後はオーバーヘッドスキャナーやプロジェクターの導入によって、授業準備の効率化を図るなどＩＣＴ環境の整備に期待が高まっている。

　同校は新型コロナウイルス感染症に伴う臨時休業期間中、生徒が所有しているスマートフォンなどの端末にＧｏｏｇｌｅ　Ｃｌａｓｓｒｏｏｍを導入。

　オンラインによる課題提出や学習状況の進ちょく管理等が可能なツールを積極的に活用してきた。

　取組をもとに、市教委は同校をモデル校に指定。個人所有端末の様々な活用方法についての実践成果を各市立高校間に普及していく方針を示した。

　臨時休業期間後は、引き続き課題・教材提示や添削、ホームルーム連絡に使いたい学年・学級でＧｏｏｇｌｅ　Ｃｌａｓｓｒｏｏｍを使用している。数学などでは授業の遅れを取り戻すべく、授業動画をオンデマンドで配信したほか、生徒関係のアンケートにもＧｏｏｇｌｅ　Ｃｌａｓｓｒｏｏｍを活用。簡易的な集計や、他人に見られることなく回答できる点で効果が期待できるという。

　今後は、学校生活への有効活用として、紙文書のスキャニング効果が優れたオーバーヘッドスキャナーのほか、全普通教室にプロジェクターの導入を予定している。

　自作プリント等を黒板に投影し、チョークで必要な部分に書き込んでいく授業が可能となることで、教員にとって授業準備の効率化が図られるほか、図や表などを活用する授業での有効活用も期待できる。

　また、データサーバーに教材の保存領域の作成を検討。教科によって全教員で資料や教材を共有できるほか、資料編集も可能となるなど、ＧＩＧＡスクール構想の実現に向けて準備を進めている。

(札幌市 2020-12-01付)