特別支援ＦＳＰ検討協議会　コンテンツ充実を　道教委　年度内に資料素案

（道・道教委 2020-12-09付）

　道教委は７日、特別支援教育ファーストステッププログラム（ＦＳＰ）検討協議会ワーキンググループ会議を開いた。経験の浅い教員に対する研修資料の具体について議論し、授業動画などのICTコンテンツ充実の必要性を確認。本年度中に資料素案を作成する。

　特別支援教育ＦＳＰは、「経験の浅い教員に対する特別支援教育に関する研修」「指導的な立場の教員の育成・活用」「研修用動画の配信」「テレビ会議システムを活用した相談支援体制」「教育大学における特別支援教育に関する課程の改善・充実」の総称。

　会議は、小・中学校における発達障がい等のある児童生徒への支援の充実を図るための方策など、実践的な研究協議を通して特別支援教育FSPの開発に資することが目的。

　ビデオ会議システムで道庁別館、教育局、リーダー教員が所属する学校を接続し、特別支援教育スーパーバイザーやリーダー教員約３０人が参加した。

　開会に当たり、堀田裕之特別支援教育課長補佐は、９～１０月に各管内で実施した特別支援教育充実セミナーにおける発表を通してリーダー教員による取組を理解できたとし、「管内の特別支援教育の普及の一助となった」と強調。FSPの具体的な項目づくりのため、きたんのない意見を求めた。

　続いて、道教育大学函館校の細谷一博教授、釧路校の戸田竜也准教授が「障がいのある児童生徒の理解と対応」をテーマに講義した。

　最後に、プログラムにおける経験の浅い教員のための研修資料の具体について参加者が意見交換。経験者の授業を見る機会が大切であることから、授業動画などICTコンテンツ充実の必要性が示された。

　このほか、「児童生徒への具体的な言葉がけや教材例など多くの実践例を盛り込むべき」「ベテランの教員が教え合う体制整備が必要」などの意見があった。

　会議での協議内容を踏まえ、本年度中にプログラムの研修資料の素案を策定。令和３年度に活用・修正し、４年度からの普及を図っていく。

(道・道教委 2020-12-09付)