北肢研 オンラインで研究豊成大会　４つのテーマで実践発表　豊成養護 公開授業も

（関係団体 2021-01-15付）

メーン会場の拓北養護から全道に配信

　道肢体不自由教育研究協議会（＝北肢研、秋保雅浩会長）は１２日、第５７回道肢体不自由教育研究大会豊成大会を開催した。初の試みとしてウェブ会議システムＺｏｏｍを活用。拓北養護学校をメーン会場に道内約２０会場をつなぎ、会員など２４８人が参加した。札幌市立豊成養護学校の授業を配信したほか、４テーマをもとに実践発表、理事校がリレー形式で教材・教具などを紹介。今後の特別支援教育のさらなる充実と発展に向けて交流した。

　北肢研は前年度から２ヵ年計画で、主題「自立と社会参加につながる教育課程の充実～誰もが、共に学び、共に生きる社会（生涯学習）を目指して」のもと研究を推進。新学習指導要領が示す資質・能力を身に付けられるようにする教育課程を明確にし、社会との連携や協働によって、児童生徒一人ひとりの生涯学習につながる共生社会の実現を目指している。

　開会式では、秋保会長があいさつ。事務局や豊成養護を中心に、道内各肢体不自由教育校などの関係者の協力を得て、「北海道をオンラインでつなく～北肢研からの発信」をスローガンに掲げ、オンラインによる開催が実現した経緯などを説明。

　研究が最終年を迎え、主題に迫る内容を公開すると強調。「子どもたちが学校卒業後も、社会とのつながりや、学び続ける意欲が身に付けられるような教育が展開できるよう、参加者にとって実りのある大会となってほしい」と呼びかけた。

　続いて、豊成養護校長の北圭一副会長があいさつ。「教育の提供を止めない努力を継続していくための大会となるよう会場校としての役割を果たす」と強調し、「全道をつなぐ本大会において、多くの成果が得られることを願っている」と述べた。

　祝辞では、道教委の小玉俊宏教育長と札幌市教委の長谷川雅英教育長のメッセージを紹介。

　このあと、豊成養護の公開授業を配信。小学部の国語や算数、中学部の数学の授業を公開した。

　実践発表では、拓北養護の樋渡昴亮教諭の「“身に付けた力”を“ヨコの発達”に広げるため自立活動の指導～卒業後も発揮し続け、学びを続けるために」など、４テーマについての実践が紹介された。

　このほか、理事校１０校がリレー形式で教材・教具を紹介したほか、ポスター発表の書面開催、文部科学省初等中等教育局特別支援教育課の菅野和彦特別支援教育調査官による「特別支援教育の動向と学習指導要領等における生涯学習の推進」と題した講演を行った。

(関係団体 2021-01-15付)