道地方放送教育研究協議会がセミナー　遠隔学習支援で研鑚　学びをとめないために

（札幌市 2021-01-22付）

　道地方放送教育研究協議会（熊谷誠二会長）は８日、ウェブ会議システムＺoomを活用してＮＨＫ　ｆｏｒ　Ｓｃｈｏｏｌオンラインセミナーを開いた。テーマは「学びをとめないために」。道内外から小・中学校教諭など６０人が参加し、先駆的な事例などをもとにオンラインでの児童生徒の学習支援について研鑚を積んだ。札幌市小学校放送教育研究会主管。

　本年度のセミナーは、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点からオンラインで開催。オンラインでの子どもたちの学習支援について、先駆的な事例をもとに、グループワークを通して、教員のスキルアップをねらった。

　テーマは「学びをとめないために」。

　学びをとめないためには、子どもたちの学びを止めないことをはじめ、コロナ禍で様々な研修の機会が失われている状況下で、教員の学びを止めないという意味も込めた。

　セミナーでは、札幌市立幌北小学校の安井政樹教諭、鳴門教育大学大学院の藤村裕一遠隔教育プログラム推進室長が講師を務めた。

　はじめに、藤村室長が全国の先行事例や国のＧＩＧＡスクール構想について説明。今後、市教委の研修を含め、１人１台端末の実現に向けて各学校で準備を積極的に進める必要性を示した。

　引き続き、安井教諭が幌北小のオンライン学習支援に向けた実践を発表。オンラインやプリント、動画等、様々な形による支援計画を示した。

　続いて、３年生の算数「分数のたし算」を例に学習体験。安井教諭が教員役、参加者が児童役を担当し、より良い授業づくりに向けた様々な課題の解決策を探った。

　このあと、グループごとに教科を決め、ＮＨＫ　ｆｏｒ　Ｓｃｈｏｏｌの番組を使ったオンライン学習支援のプログラムを作成・体験した。

　熊谷会長は「オンライン研修のよさとして、道内だけではなく、日本全国からの参加者と各地域のＧＩＧＡスクール構想の進展状況なども交流することができた。感染の拡大が高止まりにある３学期に向け、参加者にとってすぐに役立つ有意義な研修会となった」と話している。

(札幌市 2021-01-22付)