効果的に利用可７４％　札幌市教委　ＩＣＴで教員に調査

（札幌市 2021-01-25付）

　札幌市教委は、令和元年度の授業や校務にＩＣＴを効果的に利用できる教員の状況をまとめた。文部科学省の市内小・中学校、市立高校、特別支援学校の教員に向けたアンケート調査の結果を集計したもの。ＩＣＴ機器や教材の整備を進めた結果、元年度は７３・６％の教員が、授業や校務にＩＣＴを効果的に利用できると答えた。

　市教委は、各校における情報化の推進として、ＩＣＴの活用を通して児童生徒の学ぶ力の向上を図り、教育の質を向上するよう、機器や教材の整備を進めている。

　これまで、教育の情報化を一層推進するための方向性について検討してきたほか、教員の授業用および特別支援学級におけるタブレット端末の整備、コンピューター教室用パソコンのタブレット化を推進。タブレット端末は、小学校３８校に２４８０台、中学校３２校に２１１１台を整備した。

　アンケート結果をみると、平成２５年度は６５・０％、２６年度は６７・６％、２７年度は６８・１％、２８年度は６９・８％、２９年度は７４・４％、３０年度は７１・１％、元年度は７３・６％の教員が、「授業や校務にＩＣＴを効果的に利用できる」と回答。

　３０年度から文科省の調査項目が変更されたため、３０年度と元年度は若干下降したが、タブレット端末活用推進に資するハンドブックを活用した研修の実施、ＩＣＴ機器やデジタル教材の整備を進めるなど、教員のＩＣＴ活用指導力の向上を図ってきたことなどから、年々上昇傾向にある。

　市教委は今後、国のＧＩＧＡスクール構想における１人１台端末にかかる授業用・特別支援学級用のタブレット端末の整備を推進。１人１台端末モデル校の成果を周知していくとともに、教員のＩＣＴ活用指導力の向上を図るため、他校の事例紹介など教育の情報化を推進していく。

(札幌市 2021-01-25付)