札幌市教委　３年度から体制強化　幼児教育支援員５人増　相談回数・私立園訪問を増加

（札幌市 2021-02-04付）

　札幌市教委は令和３年度、地域での教育相談や私立幼稚園等の訪問支援を行う幼児教育支援員（会計年度任用職員）を５人増員する。教育相談の回数を増やし、就学前の幼児の保護者が相談できるまでの待ち期間を短縮する。また、私立幼稚園等に訪問する回数を増やし、支援体制の強化を図る。

　市教委は、各区の研究実践園を会場に、幼児教育支援員による地域教育相談を実施。保護者や幼児が身近な場所で継続して相談できる機会を設けている。

　各区の研究実践園において、園の遊具等を活用するなどして幼児の行動を観察。保護者が心配していることや就学等に関する相談に応じるほか、必要な情報を提供するなどしている。

　教育相談のほかには、私立幼稚園・認定こども園に在園する特別な教育的支援を必要とする幼児の指導についての相談に応じ、園を支援する幼稚園等訪問支援を実施。

　定期的な訪問や必要に応じた訪問で、指導の内容や個別の指導計画、個別の教育支援計画の作成の相談に応じるなど、特別な教育的支援を必要とする幼児に適切な支援ができるよう助言している。

　具体的には、保育を参観するなどして、指導内容や指導方法、環境の構成の在り方、教材などについて検討。個別の指導計画・教育支援計画作成などについて検討し、実施、評価、改善について継続して相談に応じている。

　また、保護者への対応の在り方、特別支援教育コーディネーターやその役割を担う教員を中心に、園内の支援体制などについても助言している。

　３年度からは、これら事業を推進する幼児教育支援員（会計年度任用職員）を増員。現在、市立幼稚園に在籍する支援員１０人に５人を加える。

　支援員の増員によって、教育相談の回数を増やし、就学前の幼児の保護者が相談できるまでの待ち期間を短縮する。幼児教育に携わる人材育成も見据え、特別な教育的支援を必要とする子どもや保護者への支援など、教職員が抱える悩みに対応する私立幼稚園等への訪問支援の回数を増やす考え。

(札幌市 2021-02-04付)