市立校職員免職で秋元札幌市長　研修など市教委に要請　わいせつ事案再発防止を

（札幌市 2021-02-03付）

　札幌市の秋元克広市長は、市立学校の職員が２８年前のわいせつ事案によって１月２８日付で市教委から懲戒免職処分を受けた件を踏まえ、学校現場におけるわいせつ事案の再発防止に向け、児童生徒へのアンケート調査や教職員の研修の実施など、市教委に対し、早期の取組を要請した。

　市教委は先月２８日、５０代の学校職員１人を懲戒免職とする処分を決定。当該教員は、２８年前の平成５年から６年にかけ、当時中学生の女子生徒に対してわいせつ行為を行った。

　被害女性は、平成３１年に東京地方裁判所に提訴。控訴審を経て、令和２年に当該職員のわいせつ行為が事実として認定された。市教委は判決確定を受け、当該職員の懲戒免職を決定した。

　１日の臨時記者会見で秋元市長は、「被害に遭った女性のほか、児童生徒、保護者に不安やつらさを感じさせてしまい大変申し訳ない。決して許される行為ではない」と陳謝。児童生徒が性的被害について認識する教育の必要性を強調し、今後、アンケート調査などで児童生徒の声などを把握するとした。

　再発防止策として、今後は児童生徒を対象に例年実施しているいじめに関するアンケート調査にわいせつ行為に関する項目を加えることを検討するほか、日ごろの教育の中での指導、教職員の研修などわいせつ事案の未然防止に向け、市教委に早期の取組を要請したことを明らかにした。

(札幌市 2021-02-03付)