札幌市教委　サタデースクール事業　３年度は５７校目標に　新規校視察等で状況把握

（札幌市 2021-02-03付）

　札幌市教委は、サッポロサタデースクール事業について、令和３年度は５７校での実施を目指す。新型コロナウイルス感染症の影響による本年度の実施校数の大幅な減少を踏まえ、実施校数が過去最多だった元年度の実績５７校を目標に設定。新規校を中心に市教委職員が視察するなどして運営状況を把握し、活動の支援に努めていく。

　事業は、文部科学省が全国的に推進している地域学校協働活動の一環。プログラム実施を通して、地域と学校との連携・協働の仕組みを整えるなど、地域全体で子どもを育む環境づくりを進めている。

　２年度は新型コロナウイルス感染症対策として、児童生徒と教職員以外の入校を７月まで制限したことによって、８月から事業を再開した。

　１月２９日の第９回社会教育委員会議で、市教委は２年度の実施報告と３年度の実施方針案を提示。

　実施報告によると、年度当初は予定の４３校を対象に事業を再開したものの、新型コロナウイルス感染症対策を講じた活動への見直しなどを受け、１５校での実施にとどまった。年度途中の事業再開であることを考慮し、通常企画数３回以上と定めていたところを１回から取り組めるよう変更するなど、柔軟な対応に努めてきた。

　３年度の実施方針案では、実施校の相談に応じながら、運営計画が整い次第、事業を実施できるよう、対応を検討。

　取組の最優先事項として、本年度の大幅な実施校数減少を踏まえ、過去最高の実績だった元年度の５７校まで回復に努めることを目標とする。

　校数拡大に向けた取組として、学校を個別訪問するなど実施の働きかけや周知するとともに、地域連携の取組や課題などの現状調査を実施。

　運営者に対しては、市教委の職員が新規校を中心に視察回数を増やし、運営状況を把握。運営者の活動の支援となる指導助言を行うなど、積極かつ柔軟な対応に努めていく。

　なお、第９回会議では、事務局が中学校区で１校実施し、拠点校として他の学校へ発信していく取組例を提示。小中一貫した教育コーディネーター配置事業との連携など、他部署との連携も視野に検討していることを説明した。

　委員からは、事業活用校に安心感を与えるため、ガイドラインの作成や１人１台端末を事業で活用してはどうかなどの提案が寄せられた。

(札幌市 2021-02-03付)