札幌市３年度教育予算案　４３９億円　就学援助システム再構築　GIGAスクール構想に約８億

（札幌市 2021-02-02付）

　札幌市は１日、市政史上最高の総額１兆７５６６億円にのぼる令和３年度当初予算案を発表した。一般会計１兆１１４０億円のうち、教育費は学校改築費の増加によって対前年度比７・１％増の４３９億円となった。新規事業をみると、就学援助システム再構築費に７９００万円を充て、行政のオンライン化・効率化を図る。GIGAスクール構想推進費には、７億７５００万円を計上、教育用ソフトウェアの導入などを行う。４年度に市立札幌旭丘高校に開設する仮称・理数情報科の設置に向けた準備など、高校改革費には３４００万円を計上した。

　市は、新型コロナウイルス感染症対策など喫緊の課題への対応や社会の変化をとらえた行政サービスのデジタル化など、ウィズコロナ時代を見据えたまちづくりを推進することに重点をおいた予算を編成。予算総額は対前年度比５・１％増と８年連続で過去最多を更新。一般会計も８・２％増と９年連続で増加した。

　教育費では、新規事業として、就学援助システム再構築費に７９００万円を計上。就学援助の申請受付および審査業務における情報連携システムを再構築し、申請受付から審査、支援作業の効率化を図る。

　拡充する事業では、GIGAスクール構想推進費に７億７５００万円を積み上げた。ＧＩＧＡスクールサポーターを配置し、教育用ソフトウェアを導入するなど、１人１台タブレット端末を使用した授業を開始。

　学校改築費には６９億５０００万円を計上。前年度当初比２９・１％増の予算を充て、教育環境の改善・充実に力を入れていく。

　高校改革費は３４００万円を計上。４年度から札幌旭丘高に新設する仮称・理数情報科の開設に向けた整備や進路探究学習の推進、特色ある教育の推進費に充てる。

　このほか、地域活動推進費には９０００万円を計上。サッポロサタデースクール事業を市立学校５７校、学校図書館地域開放事業を１２１校で実施する。

(札幌市 2021-02-02付)