施設使用は８０年に　旭川市教委　学校長寿命化計画

（市町村 2021-02-09付）

　【旭川発】旭川市教委は学校施設長寿命化計画案をまとめた。計画期間は令和２１年度まで。耐震化や建て替えが必要な施設を除いて、長寿命化改修での整備を基本方針に設定。施設の使用年数を８０年とし、２０年周期で大規模改修、４０年周期で長寿命化改修を図ることを盛り込んだ。

　市は、小学校５２施設、中学校２６施設、給食センターと教育研修施設各１施設を管理。築３０年を超える施設が全体の約７０％となっており、老朽化が進行している。

　一方で、ＩＣＴの活用をはじめとした教育内容・方法等の変化やバリアフリー化への対応、緊急避難所としての防災機能の強化など教育環境の向上も求められていた。

　このため、中長期的な視点で施設の長寿命化や整備にかかる税制負担の軽減等を図るため、長寿命化計画を検討。計画期間は２～２１年度の２０年間。

　施設整備の方針として、多額の費用がかかる建て替えを中心とした整備の継続が困難なため、コストの縮減と財政負担の平準化を図るべく、耐震化が必要な施設や老朽化が著しい施設を除いて、長寿命化改修を行う。

　学校施設の劣化状況を適切に把握し、部材等の損傷が軽微な段階から計画的に改修を行い、不具合を未然に防止する予防保全に取り組む。

　校舎・体育館など学校施設の目標使用年数を８０年とし、大規模改修を２０年周期、長寿命化改修を４０年周期で行う。機械設備や電気設備についても、概ね２０～３０年周期で更新する。

　市教委は、３月５日までパブリックコメントを募集している。結果を踏まえて、年度内に計画を策定する方針。

(市町村 2021-02-09付)