札幌市札苗北中が校内研修会　学習評価の在り方理解　新学習指導要領実施前に

（札幌市 2021-02-18付）

札幌市教委の皆川係長が講師を務めた

　札幌市立札苗北中学校（山田悟校長）は１２日、同校で校内研修会を開いた。新学習指導要領の基本的な考え方や学習評価の在り方について理解を深めた。今後、今回の成果を踏まえ、新学習指導要領の実施に向けたカリキュラム・マネジメントの確立など、具体的な取組を進めていく。

　研修会は同校の教務部が企画した。令和３年度からの新学習指導要領全面実施を踏まえ、授業改善や学習評価の在り方について取り組むべき事項を確認することが目的。教職員３９人が参加した。

　札幌市教委教育課程担当課の皆川慎太郎義務教育担当係長が、学習評価の進め方や留意点、札幌市の取組と学習指導要領の関連などについて説明した。

　学習評価における課題として、教員によって評価の方針が異なることを指摘。学習改善につなげにくいことから、「子どもや家庭にとっては一貫性が感じられないのではないか」と述べた。

　課題を踏まえ、評価の改善に向けた基本的な方向性として、児童生徒の学習改善につながるものとすること、教師の指導改善につながるものとすること、必要性・妥当性が認められないものは見直していくことの３点を示した。

　また、観点別学習状況の評価は、子どもにとって分かりやすい観点に整理することが重要とした。

　学習評価の進め方として、①目標の作成②評価規準の作成③指導と評価の計画④授業⑤観点ごとの総括―の手順を提示。評定に用いる評価と学習改善につなげる評価は分類する必要があるとした。

　評定に用いる評価は、内容を精選し、教科でつけたい力を十分考慮したものとしていく必要性を示した。

　学習改善につなげる評価については、話し合いの様子やワークシートの活用など、普段の学習過程の重要性を伝えた。生徒の状況を把握することで、つぎの学びにつなげる必要があることを説明した。

　このあと、教職員は「観点別学習状況の３つの評価の観点において、評価比率の重点はどうすればよいか」などと質問。

　皆川義務教育担当係長は「知識・技能、思考・判断表現、主体的に取り組む態度それぞれがバランスのよい評価規準とすることが望ましい」と答えた。

　同校は、研修会の成果を踏まえ、次年度のカリキュラム・マネジメントの確立に取り組んでいく。

(札幌市 2021-02-18付)