道が人権施策推進基本方針改定素案 SDGsの趣旨に対応 性的マイノリティ関連も(道・道教委 2021-03-03付)
道は人権施策推進基本方針の改定素案をまとめた。平成15年の策定以来、初の改定。SDGs(持続可能な開発目標)の趣旨に対応したほか、性的マイノリティに関する内容も盛り込んだ。教育現場における取組の推進について、個人の性的指向や性自認への適切な配慮を行うよう記載している。31日までパブリックコメントを受け付けている。
道は15年3月に、人権施策推進基本方針を策定した。策定後、国際社会や国の取組で、様々な分野において法制度や施策に大きな進展がみられる中で依然として人権侵害が問題となっていることから、改定することとした。
令和2年6月30日、学識経験者などを構成員とした道人権施策推進懇談会を設置。方針策定の背景、推進体制、啓発手法等に関する必要な見直しを検討するため、7月に市町村の取組状況についてアンケート調査し、8月に高齢者や障がい者等の各課題に関係する団体等から意見聴取。11~12月には人権問題に対する関心や必要な取組等について調査して見直しを図り、2月4日に開かれた第5回懇談会で方針の改正素案を提示した。
方針は、①基本的な考え方②重点課題への対応③人権施策の推進―の3章で構成。
①では、道が重点的に取り組むべき課題や施策の方向性として、「人権を基本に据えた道政の推進」「道の施策への反映と市町村等の連携」「あらゆる場における人権教育・啓発の推進」の3つを掲げた。基本方針の性格には、今後の人権施策の基本的な方向を明らかにするとともに、SDGsの趣旨に対応させ、基本方針の趣旨を市町村に周知して各種施策の取組を期待すると記載。
②では、女性、子ども、高齢者などの人権啓発活動に関する施策を記載。近年、社会的関心が高まっている性的マイノリティについても記している。
特に、教育現場における取組の推進については、配慮が必要な児童生徒に対し適切に対応・支援できるよう教職員研修等の充実を図るほか、児童生徒への人権教育の推進、該当児童生徒が安心して学校生活を送る支援等の充実、男女平等参画の推進や教育の場における個人の性的指向、性自認への適切な配慮などの内容を盛り込んだ。
③では、家庭、学校、地域社会、企業等での人材教育や啓発の推進などを示している。学校では、考え、議論する道徳の充実、幼少期の段階からの様々な体験学習の機会の充実、コミュニティ・スクールの導入や地域の特色を生かした子どもの活動拠点づくりなどを求めている。
31日までパブリックコメントを受け付けている。必要書類は、環境生活部くらし安全局道民生活課道民生活係ホームページからダウンロード可能。
寄せられた意見をもとに内容を整理し、新年度の議会に改正案を提出できるよう取組を進めていく。
(道・道教委 2021-03-03付)
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