道研　３年度“未来の教育”研究　クラウド活用　基盤構築　キャリア・パスポート活用試行

（道・道教委 2021-03-18付）

　道立教育研究所は、令和３年度研究事業の方向性をまとめた。プロジェクト研究「“未来の教育”の在り方に関する研究」では、クラウドを活用した学びの蓄積に関する基盤構築の調査研究に着手するほか、キャリア・パスポート活用の試行を計画。附属理科教育センターでは、テーマ研究「理科の系統的な学習プログラムにおける形成的評価を促す学習評価ツールの開発」を開始する。

　３年度の研究事業の目的を「教育の動向について先見性をもち、未来の教育に必要な事項および本道の広域性や地域創生等に対応した教育の在り方について専門的・技術的事項や施策提案に関する資料作成ができる研究の推進」と設定。GIGAスクール構想の実現に向けた授業改善につながる研究を推進するとともに、全国・全道の教育研究所、センター、大学などと連携し、研究成果等の情報発信や道内外の先進的な取組の情報収集を図り、施策提案やシンクタンクとしての役割を果たすことを目指す。

　２年度から３ヵ年計画で進めているプロジェクト研究「“未来の教育”の在り方に関する研究」では、４つの重点研究を推進する。

　遠隔授業にかかる研究では、研究協力推進地域におけるクラウドを活用した遠隔合同授業を実施し、質の向上を図る。

　教員研修にかかる研究では、ＩＣＴを活用した研修講座の企画・運営のほか、研修マニュアルをパッケージ化。遠隔機器・クラウドを活用した観察・実験の試行、実験・観察コンテンツの選定を行う。

　キャリア教育にかかる研究では、クラウドを活用した学習履歴の蓄積およびキャリア・パスポート活用を試行する。

　ＩＣＴ環境の整備にかかる研究では、学びの個別最適化や学習履歴など、クラウドを活用した学びの蓄積に関する基盤構築の調査研究を開始。また、研究協力校や本庁各課と連携し、クラウドを活用した学びの蓄積に関するシステムを検証する。

　附属理科教育センターでは、テーマ研究「理科の系統的な学習プログラムにおける形成的評価を促す学習評価ツールの開発」を開始。

　また、３年度で最終年度となる道教委「未来を切り拓く資質・能力を育む高校教育推進事業」指定校との共同研究などに取り組む。

(道・道教委 2021-03-18付)