胆振局 2年度教育実践表彰 6者3個人の功績たたえ(道・道教委 2021-03-18付)
【室蘭発】胆振教育局は、令和2年度管内教育実践表彰の受賞者を決定した。学校教育部門では、伊達市立伊達小学校や洞爺湖町立とうや小学校など5校3個人が受賞。社会教育部門では、安平町婦人団体連絡協議会が栄誉に輝いた。受賞者の功績概要はつぎのとおり。=敬称略=
【学校教育】
▼伊達市立伊達小学校(吉川修一校長)
「研修とオンラインを活用した授業改善の推進」
「強く:心身ともに健康で北方に逞しく生き抜く子 正しく:ものの観方 考え方が正しく創造性豊かな子 朗らかに:勤労を愛し 誠意をもって仕事にあたる明るい子」を教育目標に掲げ、知・徳・体の調和のとれた児童の育成を目指し、全教職員が一丸となった教育活動の推進に取り組んでいる。
特に、令和2年度からはオンライン学習導入モデル事業の指定校として、学習用端末を用いた家庭学習支援や授業公開を行い実践成果を管内に発信するなど、オンラインを活用した学習支援の研究推進に大きな成果を上げた。
また、教育実践の成果を研修会等で広く発信するなど管内教育の充実・発展に大きく貢献した。
▼洞爺湖町立とうや小学校(田湯義浩校長)
▼洞爺湖町立洞爺中学校(菅林秀樹校長)
「個別の支援計画を活用した特別支援教育の推進」
令和元年度から、発達障がい支援成果普及事業の推進校として、特別支援教育の推進に取り組んでいる。
特に、洞爺湖町の個別の支援計画である子ども・子育て支援ファイル「すくすく」および個別の指導計画を活用し交流会を定期的に実施するなど、特別な教育的支援が必要な児童生徒について、小・中学校で連携し、きめ細かな支援体制を構築した。
とうや小は、すべての児童にとって分かりやすい家庭学習の工夫として、通常学級および特別支援学級のすべての児童が1冊のノートを共有して家庭学習に取り組んだ。
洞爺中は、すべての生徒にとって分かりやすい視覚的な支援として、タブレット端末で互いの動きを撮影し確認し合うICT機器を活用した保健体育科の教育実践の成果を広く発信し、管内の特別支援教育の充実・発展に大きく貢献した。
▼苫小牧工業高校(宮岡勝郎校長)定時制
「ものづくりマイスター制度を活用した教育活動の推進」
建築科において、厚生労働省ものづくりマイスター制度を活用し、建築大工の実技指導を受けながら、建築大工技能検定合格に向けて技術を習得させている。
特に、工業研究部の活動においては建築デザインコンペや各種建築設計競技に向けた出品と上位入賞を目標に掲げ、基礎技術から応用技術までを指導し、建築設計の魅力を幅広く生徒に伝えている。
また、平成30年には高校生建築デザインコンクール最優秀作品賞、日本工学院×Autodeskの第9回高校生けんちくコンテストで金賞を受賞、令和元年には第10回高校生けんちくコンテスト金賞および銀賞を受賞、2年には第34回日本工業大学建築設計1等を受賞するなど、生徒のものづくりに関する理解と技能の向上に大きな成果を上げ、管内教育の充実・発展に大きく貢献した。
▼虻田高校(廣川雅之校長)
「観光を基軸とした教育活動の実践」
洞爺湖町の基幹産業である観光を基軸に特色ある教育活動を実践している。
特に、全国でも初めての取組として、産学官の連携による遊覧船ガイド育成プロジェクトは、地元の講師による講義や野外研修など、地域資源を活用しながら地域の活性化に寄与することを目的として取り組み、管内教育の推進に大きな成果を上げた。
実施に当たっては、生徒の主体的な学習姿勢を尊重し、生徒の力を伸ばしながら、地域に貢献するための課題解決学習の推進に大きな成果を上げるなど、管内教育の充実・発展に大きく貢献した。
▼白﨑健策(苫小牧市澄川小教諭)
「体力向上に向けた取組の推進」
体育専科教員として、児童の運動機会の確保のための環境づくりなど、学校全体で行う体力向上に向けた取組の推進に力を発揮し、小学校における体力向上の充実に取り組んでいる。
特に、義務教育9年間の児童生徒の体力の成長が把握できるように、苫小牧市教委で推奨している『体力に関する記録帳(体力手帳)』を活用するなど、学校の教育活動全体を通じた体力向上に関する取組に大きな成果を上げた。
また、管内の研修講座や研修会等において講師や実践発表者を務め、自身の成果を広く発信するなど、管内教育の充実・発展に大きく貢献した。
▼柳瀬珠美(登別市登別小教諭)
「幼少連携・接続の推進」
道教委の幼少連携・接続推進リーダー活用事業および幼児教育と小学校教育の円滑化モデル事業において、幼少連携・接続推進リーダーとして、スタートカリキュラムの作成・活用において優れた指導力を発揮し、幼児教育と小学校教育の円滑な接続や指導方法の工夫改善に努めるなど、幼小連携・接続の充実に取り組んでいる。
特に、幼児児童、保育者、教職員の交流の促進、効果的な引き継ぎの実施、スタートカリキュラムの充実を図るなど、幼保小中連携の振興に大きな成果を上げた。また、管内の研修講座や研究会等において講師や実践発表者も務め、自身の実践の成果を広く発信するなど管内教育の充実・発展に大きく貢献した。
▼渕瀬仁嗣(室蘭市八丁平小教諭)
「児童が主体的に運動に取り組む体育教育の推進」
体育専科教員として、調査結果を踏まえた課題に対応する内容を学習過程に取り入れるなど、体力向上に向けた授業改善に優れた指導力を発揮し、小学校教員の体育に関する指導力向上の充実に取り組んでいる。
特に、体育科授業に自作の準備運動や、児童が積極的にゲームに参加する工夫を取り入れることによって、児童の体力づくりへの意欲付けを行い、児童が主体的に運動に取り組む体育科の授業改善に大きな成果を上げた。また、授業のポイントを的確に示した『体育通信』を作成し、授業改善の方策を全教職員に発信するなど、体育授業の充実・発展に大きく貢献した。
【社会教育】
▼安平町婦人団体連絡協議会(森下美紀子会長)
「明るく豊かな地域づくりとボランティア活動の推進」
永年にわたり、地域づくりを目的とした研修事業等を推進し、ボランティア活動を通して地域の活性化に貢献している。
特に、明るく豊かな地域づくりを目的とした研修会「女性の集い」では、実行委員として参画し、事業計画から当日の運営まで担うなど、社会教育活動の一端を担っている。
また、まちのボランティア活動の核となっており、新入学児交通安全運動や国道美化活動、地域行事等で活躍している。平成30年に発生した北海道胆振東部地震以降は、避難所の炊き出しボランティアに率先して参加するなど、幅広く社会貢献活動を行っている。
(道・道教委 2021-03-18付)
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