岩見沢市教委　通学区域等方向性　学校選択制度は廃止へ　南小・美園小　光陵中に統一

（市町村 2021-03-26付）

　【岩見沢発】岩見沢市教委は、学校選択制度および通学区域の今後の方向性（案）を公表した。学校選択制度は廃止する方針で、通学区域は南小学校・美園小学校の指定中学校を光陵中学校に、第二小学校の指定中学校を上幌向中学校に統一する方針。令和５年度入学から適用する見通しだ。

　市では、平成１７年度から学校選択制度を導入。制度を利用した生徒・保護者から一定の評価を受けているものの、選択先が光陵中に偏る傾向が強いなど、地域間のアンバランスといった課題が生じている。

　また、通学区域においても、一つの小学校区から指定される中学校が２校に分かれる小学校区があり、小学校と中学校の円滑な接続や連携などの観点から、改善に向けた検討が必要な状況となっていた。

　これら課題の解決に向け、市教委は令和２年７月、市立学校通学区域審議会に諮問、同年１２月に答申を受けた。

　答申を踏まえ、現時点における学校選択制度および通学区域の今後の方向性（案）をまとめた。

　学校選択制度について、審議会では、すべての学校が選択肢となる自由選択制が岩見沢市だけで導入されていることや、ほとんどの自治体で学校選択制度を導入していないことなどを踏まえ、改善を検討すべきとの意見が多く出された。

　これに加え、学校選択理由の半数を占める部活動に関する国の方針（将来的に学校単位から地域単位へ）、教育委員会が進めるコミュニティ・エリア構想との整合性などを勘案し、学校選択制度を廃止する方向で検討することとした。

◆第二小は上幌向中に

　通学区域については、南小・美園小の指定中学校を光陵中に、第二小の指定中学校を上幌向中に統一し、１つの小学校から指定中学校が２校に分かれる小学校区の解消に向けて検討を進めることとした。

　今後、５～６月に保護者等意見交換会を開催し、意見を聴取。意見交換の結果を踏まえ７月にも正式決定する見込み。適用開始はいずれも５年度入学を想定している。

(市町村 2021-03-26付)