夕張市３年度教育行政執行方針　地域資源で系統的学習を　ふるさとキャリア教育推進
（市町村 2021-03-30付）

夕張市教委・小林広明教育長

　【岩見沢発】夕張市教委の小林広明教育長は令和３年度教育行政執行方針で、新たにふるさとキャリア教育をスタートさせ、地域の人材や教育資源を生かした系統的な学習に取り組む意向を示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力を身に付ける教育の推進

▽ゆうばりっこ、学び育成プランの継続と充実

　ゆうばりっこ、学び育成プランを継続し、充実・発展を目指しながら確かな学力を身に付ける教育を進める。

▽学ぶ意欲の向上に向けて

　基礎学力底上げのため、少人数習熟度別授業など個に応じた指導の徹底をはじめとして、新学習指導要領の実施に伴うＩＣＴを活用した教育活動の推進、既習問題の解き直し（調査問題やチャレンジテストなど）、家庭学習の充実に取り組んでいく。ＧＩＧＡスクール構想の推進によって、授業における有効活用や家庭学習に活用する方策の検討、さらにはデジタル教科書の活用検証事業に参加するなど、ＩＣＴの活用促進を図り、子どもたちの思考力や判断力、表現力、情報活用能力の育成に努めていく。

▽小・中協働の強化に向けて

　小・中連携学力向上プロジェクト委員会（ユープロ）の活動の促進ならびに充実を通して、乗り入れ授業の実施、合同研修の実践等を充実させ、９年間を通した系統的、効果的な指導の在り方を追求していく。

▽教師の授業力の向上に向けて

　主体的・対話的で深い学びへの授業構築として、子どもたちの多様な考えを引き出す授業や話し合う・議論する、発表する、見方・考え方を働かせるなどの指導方法を取り入れた授業実践に取り組むほか、教職員によるＩＣＴ機器等の利活用のためのスキルアップに努める。

　また、外部講師の招へいやオンライン研修等への積極参加を促すとともに、夕張高校の実践や空知教育局指導主事訪問の要請などを通じた道との連携強化に取り組み、教師の授業力の向上に努めていく。

▼豊かな人間性と健やかな身体を育む教育の推進

　いじめや不登校を未然に防ぐとともに、規範意識を高める道徳教育の充実、Ｑ―Ｕテストを実施して子どもたちの実態把握をきめ細かく行うことや、ピア・サポートを取り入れた道徳の授業や学級活動等の実践に取り組む。

　今後も、体力・運動能力向上のため、体育の授業改善や学校全体で取り組む体力向上策の展開、食育等を推進していく。

▼小・中・高校魅力化の推進と特別支援教育の充実

　小中高一貫教育を推進し、３年度はマンツーマンオンライン英会話指導に加え、ふるさとキャリア教育をスタートさせる。地域の人材や教育資源を生かした系統的な学習に取り組む。

　特別支援教育は、対象となる幼児児童生徒等に対し、ゆうばりっこ未来ファイルの作成と活用を通して市特別支援教育連携協議会など関係機関との連携を図り、充実した支援を行っていく。

▼学校・家庭・地域・行政の連携強化と働き方改革