新設の大空高４月開校　魅力ある教育に全力　大空町３年度教育行政執行方針

（市町村 2021-03-30付）

大空町教委・渡邊國夫教育長

　【網走発】大空町教委の渡邊國夫教育長は、令和３年度教育行政執行方針において、新たに開校する大空高校で全日制総合学科として進路に合わせた教科選択を可能とし、ＡＩ教材などのＩＣＴを駆使した教育活動を推進する考えを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼ＩＣＴ化の推進

　新たにＧＩＧＡスクールサポーターを配置し、小・中学校の教職員に対する定期的研修や授業への活用方法などを指導・支援するとともに、実物投影機、コンピューター、タブレット端末等の効果的活用を一層推進していく。

　国が３年度、試行的に実施するデジタル教科書等の活用に関する調査・研究事業に、小・中学校において取り組んでいく。

▼確かな学力の育成

　小・中学校では、全国学力・学習状況調査や標準学力テストの結果を分析し、それをもとに指導方法等を工夫改善する。新学習指導要領によって、中学校では、新学習指導要領の目指す方向に沿った授業改善に努めていく。

▼国際理解教育

　外国語指導助手２人体制を継続し、児童生徒が生きた英語にふれる機会を確保するとともに、英語教育を通して語学力や国際感覚を身に付ける機会の充実を図る。国際交流についても引き続き検討していく。

▼特別支援教育

　教育相談員を引き続き配置し、児童生徒の成長に応じた適切な対応に努めていく。補助教諭を引き続き小学校に配置するとともに、新たに女満別中学校にも配置し、きめ細かな教育指導の充実を図っていく。

　通級による指導が必要な児童への対応については、学校と教育委員会が連携した相談体制を構築していく。

▼道徳教育

　「考え、議論する道徳」への質的転換を図るため、引き続き授業改善の取組を進めていく。

▼学校と地域の連携・協働の推進

　地域コーディネーターを引き続き配置し、地域と学校の連携を図るとともに、ファームスクールや社会見学など本物体験学習の提供に努めていく。

　女満別地区、東藻琴地区に設置したコミュニティ・スクールの充実を図るため、学校と地域コーディネーターが連携し、地域の教育力を生かした学校づくりを推進していく。

▼学校運営の改善

　教職員の時間外勤務縮減に向け、勤務時間の的確な把握や部活動時間の制限のほか、学校閉庁日の設定やメール等による保護者への連絡手段の活用など、働き方改革を推進していく。

　学校現場への人的支援として、道教委が配置を進めている学習指導員とスクール・サポート・スタッフを小・中学校に配置し、教職員の負担軽減と学校教育活動を支援していく。

▼教職員の資質・能力向上

　教職員の研修機会の拡充や学校教育研究会活動の充実を図るとともに、講習会・研究会への参加促進と授業交流、教職員間の交流を推進していく。

▼学校教育環境

　新型コロナウイルスの感染症対策事業として、小・中学校の保健室にエアコンを設置し、保健衛生環境の向上に努める。

▼大空高校の新設

　全日制の総合学科として「文理探究系列」「スマートアグリ探究系列」によって、進路に合わせて教科を選択することを可能としている。生徒全員にタブレット端末を配置し、ＡＩ教材を導入するなど、ＩＣＴを駆使した教育を推進するほか、基礎学力の向上とキャリア形成をサポートするため、公設塾を設置する。

　寄宿舎にハウスマスターを配置し、生徒が卒業まで安心して生活が送れるようサポート体制を整える。寄宿舎の老朽化による建て替えを推進するため、基本設計および実施設計を行う。

　学校づくりと地域づくりを融合させ、未来を創る人を育てることを目標とし、引き続き多くの生徒に入学してもらえる魅力ある高校づくりに取り組んでいく。

(市町村 2021-03-30付)