旭川西高　ＳＳＨ指定３期目内定　校種超えて人材育成へ　地域と共創するカリキュラム研究

（学校 2021-03-30付）

　【旭川発】文部科学省の令和３年度スーパーサイエンスハイスクール（＝ＳＳＨ）の道内指定校として、旭川西高校（美土路建校長）が内定した。今回３期目の指定で、事業期間は７年度までの５年間。研究開発課題「新しい価値を創造する科学技術人材の育成と、地域と共創する旭西カリキュラムの研究・開発」のもと、これまで開発してきた探究型学習プログラムを地域と共に実践するとともに、中・高・大と校種を超えて成果を普及・共有し、人材育成コンソーシアムの構築を目指す。

　ＳＳＨ事業は、将来の国際的な科学技術人材の育成を図るため、理数系教育に重点を置いた研究開発を行うため平成１４年度から実施。先進的な理数系教育を実施している高校を指定・支援し、生徒の科学的能力を培い、将来のイノベーション創出を担う科学技術人材の育成を図ることを目的とする。

　文科省は３年度の新規採択に関する審査を行い、基礎枠２１校（開発型・実践型２０校、先導的改革型１校）、科学技術人材育成重点枠４校を内定。道内からは、旭川西高が基礎枠の実践型として内定した。指定期間は７年度までの５年間。

　同校は、平成２２年度から第１期、２７年度から第２期の指定を受け、学校全体で探究活動を推進。実践と評価・改善の積み重ねによって、教科等を横断した系統的な探究型学習プログラムの開発など、生徒の主体的な探究活動を支える全校体制を確立した。

　これまでの成果を踏まえ、第３期では、研究開発課題を「新しい価値を創造する科学技術人材の育成と、地域と共創する旭西カリキュラムの研究・開発」と設定。

　①「旭西カリキュラム」の実践と評価を一体化したカリキュラム・マネジメントの実現②新しい価値を創造する科学技術人材育成システムの研究開発③地域における学校種を超えた人材育成コンソーシアムの構築―の３つをテーマに研究を進める。

　第２期で開発した教科等横断的な探究型学習プログラムを発展させ、地域と共に実践し、カリキュラム・マネジメントの視点に立ち、事業の長期的・継続的評価を確立。取組の成果を、地域と中・高・大を通じて普及・共有し、人材育成コンソーシアムの構築を目指す。

　成果の普及・発信に当たっては、他の高校を加えた課題研究発表や自治体への提言、道教育大学旭川校のカリキュラムとの接続、サイエンスジュニアドクター事業などを計画。地域や学校種を通じた成果の普及・共有によって地域全体の科学技術人材育成の拡大を図る。

(学校 2021-03-30付)