伊達市3年度教育行政執行方針 ふるさと創生教育推進 英語力高めグローバル人材を
(市町村 2021-04-08付)

伊達市教委影山吉則
伊達市教委・影山教育長

 【室蘭発】伊達市教委の影山吉則教育長は令和3年度教育行政執行方針において、ふるさと創生教育の推進、主体的・対話的で深い学びに向けた授業改善に力を入れていくとした。また、実践的な英語コミュニケーション能力を身に付けるため、だてっ子イングリッシュ・アドベンチャーを展開し、グローバルな人材育成に取り組むとした。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼社会を生き抜く力を育む教育の推進

 地球規模の視野で考え、地域の視点で行動できるグローカルな人材、地域の将来を担う人づくりに向けたキャリア教育、ふるさと創生教育の一環として、「だて学」の実践を進めていく。

 実践に向け、児童生徒の発達段階に応じた系統性のあるカリキュラム、3年度開校の伊達開来高校や学校運営協議会、地域住民等とのさらなる連携、学校統合後の児童生徒の住まいのある地域への地元意識や地元愛を啓発する活動の展開等の工夫改善を推進する。

 コロナ禍での学校教育においては、全国学力・学習状況調査や市学力テストの結果を基にした具体的な改善策を立てるとともに、主体的・対話的で深い学びの視点に立った授業改善を進める。

 GIGAスクール構想によって導入されるオンライン学習、学習場面でのデジタル教材の活用を推進し、ネットトラブルの未然防止に向けた情報活用能力の育成を図る。

 特別支援教育では、伊達高等養護学校や関係機関と連携のもと取組を推進し、特別支援教育支援員などを適切に配置する。

 国際理解教育の推進では、外国語指導助手を派遣し、対話の機会の充実を図るほか、だてっ子イングリッシュ・アドベンチャーを実施し、実践的な英語コミュニケーション能力やチャレンジ精神を身に付けるよう、グローバルな人材の育成を推進する。

安全・防災教育の充実については、自然災害に備え、安全に関する資質・能力を身に付け、自ら適切な行動ができるよう、防災意識の向上を図る。

▼豊かな心を育む教育の推進

 「子どもたちをいじめの被害者・加害者・観衆・傍観者にしない」「いじめは許されない」の観点から、未然防止、早期発見、早期対応に努める。さらに、プロの指導者によるワークショップを中学校で実施する。

 市新型コロナウイルス感染症の感染者等の人権の擁護に関する条例を踏まえ、スクールカウンセラーを活用した教育相談体制の充実を図る。

 不登校対策では、学校と市教委が連携し、スクールソーシャルワーカーの配置、不登校児童生徒サポートハウス「こどもの国フェニックス」を活用する。

▼健やかな体を育む教育の推進

 体力向上については全国体力・運動能力、運動習慣等調査や市体力テストの結果を基に体力向上プランを立て、体育科を中心とした教科指導の工夫改善、運動意欲の向上を図る。

▼地域とともにある学校づくりの推進

 コミュニティ・スクールの取組では、各学校運営協議会において学校経営方針や教育活動等について熟議するとともに、地域住民や保護者が主体的に学校運営に参画し、学校と地域が一体となって、地域総がかりの教育と学校を拠点とした地域づくりを推進する。

 また、学校運営協議会委員の情報交換や連携推進、教職員の学校運営協議会運営能力の向上を目的とした研修会を実施する。

 異校種間の連携・接続については、異なる学校種にわたって教育を見通し、指導内容の連続性や系統性を重視した連携を推進し、今年度開校する伊達開来高と教科指導を中心とした連携の充実を図る。

▼信頼される教育環境の整備

 学校施設については、市学校施設長寿命化計画に基づき、老朽化が進む校舎、設備の改修や適切な維持管理に努める。学校の安全対策では、引き続き登下校安全対策推進会議を開催する。

 市立学校の再編については、第2次教育振興基本計画の中で示した「原則、1学年2学級以上の学校を適正規模」として、子どもたちの教育環境の充実を図る。

(市町村 2021-04-08付)

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