士幌町3年度教育行政執行方針 学年別児童数を推計 35人学級編制導入受け
(市町村 2021-04-08付)

 【帯広発】士幌町教委の堀江博文教育長(当時)は令和3年度教育行政執行方針において、6年度に本格導入を目指すデジタル教科書を試行的に小・中学校の全学年で1教科を導入する。また、国による35人学級編制導入計画を受け、各小学校で将来の学年別児童数を毎年度推計していく。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学力向上

 学力については、全国学力・学習状況調査の結果を検証・分析し、具体的な改善策に結び付ける取組を行うとともに、学校間で情報を交流・共有することによって町内全体の学力の向上を目指す。

 各学校では、子どもたちの学力向上のために、全校的な学校改善プランを策定し、継続的な取組を粘り強く進める一方、具体的な授業改善や個に応じた指導の充実に努めているが、今後はそれらの取組をさらに充実させる。

▼集合学習

 小規模複式校においては、子ども一人ひとりの願いや思いを大事にし、少人数であることのメリットが最大限発揮できる教育活動を展開していく。また、集団活動や学び合う意識など、多人数でなければ体験できない学習を補うため、集合学習の内容に工夫を加えながら、さらに積極的に推進していく。

▼ICT活用

 教科指導における情報通信技術(ICT)の活用、情報活用能力の育成、校務の情報化の3つの側面を通して教育の質の向上を目指すため、ICT機器等の整備を計画的に進めていく。

 本年度は特に、前年度に導入した1人1台端末によって、特別な支援を必要とする子どもを含め、多様な子どもたちを誰一人取り残すことなく、公正に個別最適化され、資質・能力が一層確実に育成できる教育ICT環境を実現していく。

 さらに、6年度に本格導入を目指すデジタル教科書について、本年度は試行的に小・中学校の全学年で1教科を導入して準備を進めていく。

▼道徳教育

 道徳の授業を参観日等で広く公開することに努めるとともに、北海道版道徳教材「きた・ものがたり」「北海道おもてなしハンドブック」を学校教育全般にわたって有効に活用するよう努める。

 「特別の教科 道徳」については、趣旨や理念の実現を図るため、考え、議論する道徳の授業づくりを確実に推進するよう指導していく。

▼高校

 近年、少子化の影響から郡部校の存続が極めて厳しい状況にあるものの、士幌高校の農業教育の実践は、望ましい勤労観や職業観を育むとともに、修学支援制度や海外文化交流事業などを活用し、農業の魅力を伝え地域を支える産業人育成のために大きな役割を果たしている。

 今後も士幌高の魅力を一層高め、環境に配慮した安全・安心な専門性の高い農業教育を実践することを目標に、全教職員が一丸となって取り組んでいく。

▼授業時数の確保

 台風等による臨時休業や感染症による学級閉鎖などが発生した場合にも授業時数を確保することができるよう、平成30年度から小・中学校を対象に土曜日に学校行事等を実施した際、少なくとも1回は翌月曜日を休業日とせず授業日とする取組を実施しているが、本年度も継続する。

▼小学校の在り方

 町においても児童数が急激に減少することとなり、国では公立小学校第2学年から第6学年までの学級編制を、3年度から5年間かけて学年進行で段階的に現在の40人から35人に引き下げる計画であるため、各小学校の将来の学年別児童数を毎年度推計していく。

(市町村 2021-04-08付)

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