鹿部町３年度教育行政執行方針　ＩＣＴ教育充実図る　認定こども園整備へ

（市町村 2021-04-07付）

鹿部町教委・佐々木昌子教育長

　【函館発】鹿部町教委の佐々木昌子教育長は令和３年度教育行政執行方針において、学校でのプログラミング教育などのほか、２年度、町独自に児童生徒の家庭学習用として整備したタブレット端末の活用など、ＩＣＴ教育を推進していくとした。しかべ幼稚園舎が老朽化していることから、民設民営の公私連携幼保連携型認定こども園としての整備に向けた協議を進めていく方針を示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

　小学校においては、２年度から３・４年生で外国語活動が新設され、５・６年生が外国語科としての教科となった。ＡＬＴ（外国語指導助手）をより効果的に活用するとともに、中学校の英語教諭の乗り入れ授業を実施しているが、３年度も継続し、小学校の外国語教育の充実に努める。

　プログラミング教育についても２年度から必修化されたことから、小学５・６年生を対象としたプログラミング講座を実施し、子どもたちが将来どのような職業に就くとしても、時代を超えて普遍的に求められる力としてのプログラミング的思考である論理的に考えていく力を育成するよう努める。

　中学校においては、生徒の生活環境調査や実態分析によって主体性の欠如が大きな課題であることから、２年度に「自らを律し　自分を高める　生徒の育成」を教育目標とし、自立した生活や主体的な活動を求めて教育実践を進めてきた。さらなる充実を図り、主体性を育む教育活動の質を高めるため、３年度も継続して取り組んでいく。

　ＩＣＴ教育については、２年度、教育におけるＩＣＴを基盤とした先端技術等の効果的な活用を目的に、１人１台のコンピューター端末および高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備した。多様な子どもたちを誰一人取り残すことのない、公正に個別最適化された学びを持続的に実現させるため、情報活用能力を言語能力や問題発見・解決能力等と同様に学習の基盤となる資質・能力と位置付け、これらを適切に活用した学習活動の充実を図る。

　国のＧＩＧＡスクール構想による１人１台端末整備とは別に、町独自で児童生徒に１人１台タブレット端末を配布し、いつでも、どこでも学習でき、つながることができる環境を整備した。ＧＩＧＡスクール構想と併せ有効活用していく。

　幼稚園、小・中学校における教材費無償化を引き続き行う。中学校における英語技能検定の助成についても、生徒の英語における学習意欲の向上がみられることから引き続き実施し、保護者負担の軽減を図る。

　学校における教職員の働き方改革については、業務の質を高めるとともに、日々の生活等を豊かにすることで、自らの専門性や人間性を高め、子どもたちに対して効果的な教育活動を行ってもらうため、学校における働き方改革「アクション・プラン」の取組を教育委員会、校長会、教頭会が協議して、学校閉庁日の設定、部活動における休養日の設定、スクール・サポート・スタッフおよびスクールカウンセラー、学習指導員を配置してきたが、さらなる教職員の勤務時間削減に向けた取組を推進する。

　３年度も教職員自身のストレスへの気付きおよびその対処への支援ならびに職場環境の改善を通じて、メンタルヘルス不調となることを未然に防止する一次予防を目的として、教職員に対して心理的な負担の程度を把握するための検査であるストレスチェックを実施する。

　教職員の資質向上について、授業の研究や校内外での各種研修会への派遣や積極的な参加を促すとともに、小・中学校における遠隔・オンライン教育を含むＩＣＴを活用した学びはこれから不可欠であることから、教職員のＩＣＴ活用指導力向上のため、研修機会の充実を図る。

　幼稚園については、園舎の老朽化が顕著であるため、民設民営の公私連携幼保連携型認定こども園として整備する方向で、今後建設予定地等について町長部局および町議と協議しながら、早急に建て替えを進めたいと考えている。

(市町村 2021-04-07付)