奈井江町　３年度教育行政執行方針　公設塾　小３～６に変更　奈井江商業高の助成拡大

（市町村 2021-04-09付）

奈井江町教委・相澤公教育長

　【岩見沢発】奈井江町教委の相澤公教育長は令和３年度教育行政執行方針において、公設塾の対象を中学生から小学３～６年生に、開設期間も常設に改編するとした。奈井江商業高校への支援について、教材費や各種検定料に対する助成範囲を拡大する。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の充実

　義務教育学校では、引き続き一人ひとりへの細かな指導を実施し、基礎学力の定着を図るため、町独自に教諭を採用し３５人学級編制を継続する。

　特別な支援を必要とする児童生徒や保護者にとって、安心して学ぶことができるよう、町費による支援員を配置するとともに関係機関と連携した相談体制を継続し、支援を必要とする児童生徒の早期発見と対応に努める。

　ＧＩＧＡスクール授業へスムーズに対応していくための研修の実施とともに、教職員が児童生徒の指導方法や課題改善を検討する町教育振興会を支援し、よりよい指導方法の確立や小・中学校で統一した学習規律の浸透、授業づくりの活動を促進していく。

　早い時期からの学習面のつまずき解消や学びの楽しさを通じて家庭学習を習慣化させるため、今まで３ヵ年実施してきた公設塾の対象を中学生から小学３～６年生に変更し、開設期間も常設のものに改め、学校帰りに寄って自学習を行う公設塾に改編する塾講師には全国から公募した地域おこし協力隊３人をすでに内定しており、小学校との連携を図りながら個別指導を進める。

▼豊かな心と健やかな体の育成

　実際に使われているほ場や海外への輸出を主とする立地企業の工場などに入り、手足を動かして体験し、目の当たりにして基幹産業を学べる場は大きな財産であり、これらを通じて郷土愛を育み、社会性を身に付ける学習を３年度も推進する。

　子どもたちが自己の生き方を考え、自立した人間としての道徳性をかん養する道徳教育を推進する。子どもたちへのアンケートや教育相談などを通じて、いじめなどの未然防止や早期発見、早期対応に努めるとともに、スクールカウンセラーを活用し、学校と家庭、地域、関係機関との連携を図り、子どもたちの心の成長を支援する。

▼多様な教育機会の支援

　子どもの健やかな発達や円滑な進学のため、幼小中高が連携し、乗り入れ授業や授業交流など、相互理解と相互支援による教育活動の充実を図る。

　道立の奈井江商業高校については、引き続き、生徒募集のポスターやパンフレットの制作を助成するほか、近隣中学校を対象とする募集活動に取り組むなど、多面的な支援に取り組む。

　保護者に対する通学費の助成を廃止する一方で、生徒たちが学ぶための教材費や各種検定料に対する助成範囲を拡大し、学びの充実や目指す進路が実現し、「この学校に来てよかった」と実感できる教育活動への側面的支援を拡充していく。

▼子どもの健全な育成

　子どもたちの豊かな心を醸成し、観る・聴くマナーを習得させるため、芸術鑑賞会を開催し、小学生には演劇を、中学生にはコンチェルトホールでのコンサートを行う。

(市町村 2021-04-09付)