千歳市教委　小中一貫教育等の要項　「みとおす」など３方針　管理職らで専門組織構成

（市町村 2021-04-09付）

　千歳市教委は、市小中連携・一貫教育実施要項をまとめた。本年度から市内全校で小中連携・一貫教育を実施することに伴い、基本方針に「みとおす」「ととのえる」「みがきあう」の３点を設定。各中学校区における実施計画の策定や、管理職・主幹教諭などで構成する組織の設置、各学校における小中連携・一貫教育推進担当者の配置などを盛り込んだ。

　市は、平成２９年度から小中連携・一貫教育の導入に向けた具体的な検討を進め、同年、市小中連携・一貫教育推進基本方針を定めた。３０年度から令和２年度まで、市内で調査研究実践モデル校区指定事業を実施。第１期は青葉中学校区、東千歳中学校区、第２期は向陽台中学校区、勇舞中学校区、第３期は富岡中学校区、北斗中学校区で取組を進めてきた。

　これまでの取組や事業成果を踏まえて実施要領を策定し、本年度から市内全校で小中連携・一貫教育を実施する。

　要項は、義務教育９年間を見通した系統的な教育活動や小・中学校の円滑な接続を目指す取組を通して、子ども一人ひとりの学力・体力の向上と豊かな人間形成を図ることを目的に、基本方針に「みとおす」「ととのえる」「みがきあう」の３点を提示。

　「みとおす」では、教育目標の理解・共有を図るため、目指す子ども像の設定・共有や諸検査の分析などのほか、ＰＴＡや学校運営協議会等との連携を進める。

　「ととのえる」では、学びの接続のため、教育課程の接続や教科における重点指導内容の設定、家庭学習の習慣・手引きの共通化などに取り組む。

　「みがきあう」では、教職員・子どもの協働に向けて、相互授業参観、授業研究、校内研修や、交流・合同行事の充実化を図る。

　また、小中連携・一貫教育の組織的・計画的な実施に向けて、各中学校区で実施計画を策定する。要項には実施計画の書式例とともに、基本方針ごとに分類した取組のチェックリストを提示している。

　このほか、各中学校区で管理職、主幹教諭、実務担当者等からなる組織を設置する。各小・中学校に小中連携・一貫教育推進担当を配置し、担当者を中心とした実務者会議で部会構成の検討や具体的な取組について協議する。

　部会体制や運営の詳細は、各中学校区が実情に合わせて創意工夫することとした。

(市町村 2021-04-09付)