札幌市　障がい児通所支援等事業所　デイサービス５４８ヵ所　保育所等訪問も過去５年で最多

（札幌市 2021-04-21付）

放課後等デイサービス保育所等訪問支援事業所数推移（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市保健福祉局は、４月１日時点の障がい児入所施設・障がい児通所支援を行う事業所数をまとめた。障がい児の自立促進と放課後等の居場所づくりを推進する放課後等デイサービスを行う事業所は５４８ヵ所。集団生活適応のための訓練などを実施する保育所等訪問支援を行う事業所は３９ヵ所となるなど、いずれも過去５年で最多となった。

　国は平成２４年、児童福祉法を一部改正。障がい児が集団的生活を営む施設において、障がい児以外の児童との集団生活への適応のための専門的な支援などを供与する障がい児通所支援の充実を図るため、放課後等デイサービスや保育所等訪問支援を創設した。保育所等訪問支援の保育所等には小・中学校なども含まれる。

　放課後等デイサービスは、学校通学中の障がい児に対して、放課後や夏休みなどの長期休業中に、生活能力向上のための訓練等を継続的に提供することによって、障がい児の自立促進と放課後等の居場所づくりを推進するもの。

　保育所等訪問支援の内容は、①障がい児本人に対する支援（集団生活適応のための訓練等）②訪問先施設のスタッフに対する支援（支援方法の指導等）―の２つとなっている。

　国は新型コロナウイルス感染症が流行し始めた前年度、通知「緊急事態措置を実施すべき区域の指定の解除に伴う放課後等デイサービス事業所の対応について」を各都道府県・指定都市に発出。障がい児の生活リズムを崩さない必要があることから、一斉臨時休業や分散登校期間においても、放課後等デイサービス事業所において体制を確保する必要性を示した。

　市保健福祉局が集計した市内障がい児入所施設および障がい児通所支援を行う事業所数のうち、放課後等デイサービスを行う事業所は１日時点で５４８ヵ所と、過去５年間の推移をみると、右肩上がりに増加。また、保育所等訪問支援を行う事業所も３９ヵ所と過去５年間で最多となった。

　同局は、子どもの数が減少傾向にある中で事業所数が増加していることについて、「障がい児の数が増えていることが一因」と分析。例年どおり一定数の事業所閉鎖はあるものの、「新型コロナウイルス感染症の影響による閉鎖は少ない」としている。

(札幌市 2021-04-21付)