文科省　昨年６月～ことし４月の感染状況　児童生徒　１７５７０人　直近２ヵ月半で１.５倍　

（国 2021-05-06付）

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　文部科学省は、学校における新型コロナウイルスの感染状況（昨年６月１日～ことし４月１５日）をまとめた。児童生徒の感染者数は１万７５７０人で、２ヵ月半ほどで約１・５倍に増加。同一校における複数感染の発生率は高校で４・２５％と高く、部活動が関係する事例が多い。文科省は変異株による感染拡大が懸念されることから、対策の継続を呼びかけている。

　昨年６月１日からことし４月１５日までの間に文科省に報告のあった学校関係者の新型コロナウイルス感染症数は、児童生徒が１万７５７０人、教職員が２３８２人となり、前回調査（昨年６月１日～１月３１日）の１万２１０７人、１５８６人から大きく増加。

　児童生徒の感染経路の割合は家庭内感染が５７％で、小学生では７８％と高い。感染経路不明は２２％で、高校生では３３％と他の校種と比べて高かった。

　教職員の状況をみると、感染経路不明が５５％。学校内感染は１２％で、職員室で５人以上の感染者が確認された事例が４月に２件発生している。

　同一の学校で複数の感染者が確認された事例は１５０６件で、５人以上確認された事例は３２９件（小学校５４件、中学校４９件、高校２１６件、特別支援学校１０件）。同一校における複数の感染の発生率は、高校で４・２５％と高く、小学校では０・２７％と低い。

　ことし１月以降、同一の学校で１０人以上感染したのは４６校。高校が３３校で、うち部活動が１５校となっていることから、高校生に対する感染症対策の徹底を呼びかけている。

　幼稚園関係者の感染者数は９６２人（幼児６２０人、教職員３４２人）。家庭内感染が多い傾向に変化はなく、ことし１月から感染経路不明の割合が上昇している。

　文科省によると、３月下旬から学校関係の感染者が増加するが、これまでの感染事例の大半が校内で、感染者は１人にとどまっている。

　また、学校から地域の感染拡大につながった事例は１５日時点まで確認されていないとしている。

　しかし、懸念される変異株の感染者数が増加傾向にあり、各地で変異株による感染の割合が上昇していることから、文科省は学校現場における適切な感染症対策を継続するよう求めている。

(国 2021-05-06付)