文科省　３年度人権教育研究指定校　道内から釧路明輝高　多様な他者　尊重する態度育成

（国 2021-05-10付）

　文部科学省は、人権教育研究推進事業の令和３年度研究指定校を決定した。道内からは、釧路明輝高校（吉田光利校長）が選ばれた。調査研究のテーマは「アイヌの人々の人権にかかわる課題等を考察する学習や外国人との交流を通じて、多様な他者を尊重する態度の育成を図る実践研究」。国際交流や総合的な探究の時間を活用して、人権教育の一層の推進を目指す。

　平成１２年に人権教育および人権啓発の推進に関する法律が成立し、１４年に人権教育・啓発に関する基本計画の作成が閣議決定。それを受け、人権教育研究推進事業は、学校における指導方法の改善を図るため、推進地域・指定校を設定して調査研究等を目的に展開する。

　推進地域・指定校は、地域の実態等に応じた先進的な取組を実施する。得られた成果や課題は、全国に普及・啓発し、人権教育の推進につなげる。

　道内では、これまでに鶴居村立鶴居中学校、留萌千望高校、足寄高校、留萌高校、根室高校、浜頓別高校、札幌稲雲高校、平取高校、道教育大学附属函館中学校が指定校に選ばれてきた。

　本年度、道内からは釧路明輝高が指定された。研究テーマ「アイヌの人々の人権にかかわる課題等を考察する学習や外国人との交流を通じて、多様な他者を尊重する態度の育成を図る実践研究」のもと、人権教育を推進する。

　同校は、都市型総合学科高校として、２１年度教育課程において人文科学や国際理解など６系列と多様な選択科目を用意。自由選択科目の中にはアイヌ学も設けている。

　海外の高校生との意見交換等を通じた国際交流を図った研究のほか、総合的な探究の時間で、人権や他者を尊重する態度を踏まえた探究学習を実践していく。

(国 2021-05-10付)