文科省　衛生管理マニュアル改訂　変異株対策など追記　ドアノブ消毒等　省略可

（国 2021-05-06付）

　文部科学省は『学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル～学校の新しい生活様式』を改訂した。変異株の知見を追記し、従来と同様、３密回避などの基本的な対策を推奨。ドアノブなどの１日１回の清掃・消毒作業は、児童生徒らの手洗いが適切に行われている場合に省略できるとした。

　学校の衛生管理に関する具体的な事項を整理したマニュアルは、昨年５月に作成。４月２８日、４月１５日時点での知見に基づき、５度目の改訂を行った。

　主な内容をみると、厚生労働省、日本小児科学会などの見解を踏まえ、変異株について追記。現段階では１５歳未満で明らかな感染拡大の傾向はみられないとしつつも、従来株より子どもへの感染力が強い可能性があるとし、３密の回避、マスク着用、手洗いなどの基本的な感染症対策を推奨。従来以上の危機意識をもち、感染症対策に取り組むよう呼びかけている。

　大勢の人がよく手をふれるドアノブ、手すり、スイッチなどの１日１回の清掃・消毒作業については、学校現場の負担軽減の観点から、児童生徒らの手洗いが適切に行われている場合に省略できる旨を追記した。

　このほか、過去の文科省の関連通知を踏まえ、児童生徒等の心のケア、教職員のメンタルヘルス対策、やむを得ず学校に登校できない児童生徒に対するICT活用等による学習指導について追記。まん延防止等重点措置区域では、学校設置者が該当レベルを判断し、レベルに応じた教育活動を行うことを示した。

　地域一斉の臨時休業については、学びの保障や心身への影響などを考慮し、保護者、地域が求める中にあっても慎重に検討する必要があるとしている。

(国 2021-05-06付)