道小・道中・道公教　道教委に要望　少人数学級条件整備を　感染症対策 人的・物的支援求め

（関係団体 2021-05-17付）

　道小学校長会（吉田信興会長）、道中学校長会（三浦利章会長）、道公立学校教頭会（山口貴治会長）は、道教委に『北海道文教施策・予算策定に関する要望書』を提出した。令和４年度の文教施策・予算策定に当たり、新型コロナウイルス感染症対策やＩＣＴ教育環境整備のための人的・物的支援などを要望。３５人以下の少人数学級拡大に当たっての条件整備、校務支援システムの導入推進、指導者用端末の整備などを求めた。

　要望書は、①学校経営の一層の充実と教育課程の推進および教育条件の整備・改善②教職員の資質の向上を図る研修の促進と内容の充実・強化③意欲をもって職務に専念できるよう、教職員の地位および待遇の改善④教職員の福祉および再雇用や退職後の生活安定の確保⑤国、道の施策として関係諸機関への働きかけ―を柱に設定。

　感染症対策をはじめとした学校経営の一層の充実を図るため、新しい生活様式を踏まえたICT教育環境整備、子どもの健康を守るための人的・物的支援の拡充の継続を求めた。

　国の段階的な小学校３５人学級の実現とともに、道独自の小学校３学年以上、中学校１学年以上の少人数学級導入の継続・拡大と、そのための条件整備を要望している。

　ICT関連では、校務支援システム導入の一層の推進、GIGAスクールサポーターの配置促進、指導者用端末および学習者用デジタル教科書の整備を求めた。

　学校における働き方改革に関しては、スクール・サポート・スタッフなど専門スタッフや外部人材の拡充ともに、採用の地域格差解消を要望。実効性のある１年単位の変形労働時間制の適用や学校の調査事務の整理・削減などを挙げている。

　また、授業時間数の増加に見合う教員数の確保、小学校高学年の教科担任制や専科指導のための正規教員の加配、学力・体力向上方策としての地域人材やボランティアの確保の経費補助を求めた。

　教職員の資質向上に向けては、ICTを活用した授業改善に関する研修や、外国語活動、外国語科、プログラミング教育の教員研修の充実を挙げている。

　校長定年延長の早期実現、校長採用・教頭昇任の意欲を喚起するための精査を踏まえた条件整備、教職員給与の改善など、教職員の処遇改善の施策を求めた。

　道教委は、内容を十分に検討し、後日回答するとしている。

(関係団体 2021-05-17付)