道小が全道会長研修会　電子教科書研修充実を　感染症対応等で情報交換

（関係団体 2021-06-16付）

　道小学校長会（吉田信興会長）は１１日、全道会長研修会をオンラインで開催した。GIGAスクール構想の実施状況や新型コロナウイルス感染症対応などをテーマに情報を交換。デジタル教科書を活用した授業改善に向けた研修の充実、スクール・サポート・スタッフなど人的資源の確保の必要性を確認した。

　研修会は、本道における教育課題に関する各地の情勢や取組の状況を情報交換し、道小学校長会全体としての取組を明らかにすることが目的。

　開会に当たり吉田会長は、コロナ禍における学校の現状と課題を整理して７月の文教施策懇談会や要望書に反映させる考えを表明。参加者からきたんのない意見を求めた。

　続いて、①GIGAスクール構想の実施状況②新型コロナウイルス感染症対応における教育課程③学校における働き方改革―をテーマに意見を交換。

　１人１台端末の活用状況は各地区・市町村・学校ごとの差が大きく、管理職や学校用の端末が整備されていない学校もあった。

　端末の持ち帰りについては、札幌市など一部地域を除く多くの市町村で検討・準備中となっており、家庭の通信環境に応じて各自治体からルーターが貸与されている一方、通信業者との契約に時間を要したり、通信量に上限があったりするなど、契約上の課題について指摘された。

　一部の学校でデジタル教科書が試行されていることから、学校間で活用状況の差が広がることも懸念され、授業改善につなげる研修の充実を求める声も。スクール・サポート・スタッフや学習指導員など、人的資源を確保する必要性が示された。

　学校における働き方改革の推進に伴い、児童とふれあう時間の増加など業務改善の成果も報告。感染症対応の工夫が業務改善にもつながることから「学校を変えるチャンスにしたい」との意見が挙がった。

(関係団体 2021-06-16付)