全生徒が同一問題解答 道教委 4年度公立高入選 道外受入 苫前商加え22校34学科(道・道教委 2021-06-21付)
道教委は18日、令和4年度公立高校入学者選抜における学校裁量の実施予定および推薦入学者選抜における普通科推薦要件を発表した。新学習指導要領の趣旨を踏まえ、4年度から標準問題と学校裁量問題を一本化し、すべての生徒が同一の問題に取り組む。全日制課程・定時制課程で学力検査を実施するのは、212校339学科。推薦入試選抜は、全日制課程の159校278学科。定時制も4年度から自己推薦による推薦入学者選抜を各校等学校の裁量で実施できるとした。道外からの受け入れ校は、新たに苫前商業商業科が加わり、22校34学科となった。
道内の公立高校は、道教委が定める実施要綱に基づき入学者選抜を実施している。ただし、札幌市立、知内町立、岩見沢市立、奥尻町立、音威子府村立、三笠市立、大空町立の高校は、道教委選抜実施要綱によらず、市町村独自に行う。
一般入学者選抜の学校裁量問題は平成21年度から実施してきたが、3年度で終了。4年度選抜からは、新学習指導要領の趣旨を踏まえ、標準問題と学校裁量問題を一本化し、すべての生徒が同一の問題を解くことになる。
4年度に一般入学者選抜(学力検査)を予定している学校・学科(コース)数は、212校339学科。コース別に選抜を行う札幌平岸、札幌清田、三笠については、コース数を学科数としてカウントしている。
傾斜配点は、13校13学科。実技は3校3学科。受検者全員を対象とした全員面接は、163校273学科で予定。
複数尺度による選抜の比率をみると、変更した学校は、「学力検査の成績を重視する」項目で「学力10対評定ゼロ」とするのが余市紅志(総合)、北見北斗(理数)、「学力9対評定1」とするのが函館中部(普通、理数)、市立札幌旭丘(数理データサイエンス)、「学力8対評定2」とするのが滝川工業(電子機械、電気)、厚別(総合)。「学力6対評定4」は千歳北陽(総合)。
一方、「個人調査票の評定を重視する」項目で、「評定10対学力ゼロ」で余市紅志(総合)、「評定9対学力1」は千歳北陽(総合)、「評定8対学力2」は鷹栖(普通)、「評定7対学力3」は釧路江南(普通)、「評定6対学力4」は滝川工業(電子機械、電気)、苫小牧南(普通)、函館中部(理数)、北見北斗(理数)、市立札幌旭丘(数理データサイエンス)とした。
推薦入学者選抜については、全日制課程の159校278学科で実施。うち、普通科89校93学科。普通科設置校149校の59・7%に当たる。
英語の聞き取りテストは4校6学科、英語による問答は11学校12学科、実技は3校3学科、作文は36校58学科、自己アピール文の提出は107校150学科、適正検査(札幌市立高)は2校4学科が実施する。
4年度から定時制課程においても自己推薦による推薦入学者選抜を各校の裁量で実施できる。
独自の要綱で有朋、市立札幌大通とは別に、11校12学科および独自要綱で実施するニセコの計14校18学科で入学者選抜を実施する予定。
道外から出願できる学校・学科は、3年度から1校1学科増えて22校34学科。新たに、苫前商業商業科が受け入れる。
道教委は、今後、道外から出願できる学校・学科についてリーフレットを作成するほか、ホームページに学校裁量について実施予定と推薦の要件を掲載する予定。
学校・学科数については、9月の公立高校配置計画決定で変更の可能性もある。
なお、4年度入学者選抜学力検査日等については、推薦入学面接が4年2月10日、学力検査が3月3日、追検査が3月8日、合格発表が3月16日となっている。
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(道・道教委 2021-06-21付)
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