子のくらし支援コーディネート事業　市内全域８７地区に拡大　札幌市　相談員７人で巡回

（札幌市 2021-06-23付）

　札幌市子ども未来局は、困り事を抱えた子どもや家庭への相談などを行う子どものくらし支援コーディネート事業の対象地区を、本年度から市内全域８７地区に拡大した。前年度は５人だったコーディネーターを２人増員。合計７人で、各地区の巡回支援に取り組んでいくとともに、学校や児童会館、民生委員・児童委員など様々な関係者との連携体制のさらなる強化を目指す。

　平成２８年の市子ども・若年者生活実態調査では、困難を抱えていると考えられる世帯ほど、相談相手がいない、支援策の情報を得られていないなど社会的孤立の傾向にあることが分かった。

　こうした課題に対応するため、同局は３０年８月に北区と東区内の１０地区を対象にしたモデル事業を開始。社会福祉士・精神保健福祉士などの有資格者や、子どもや家庭の相談支援に豊富な経験をもつ子どもコーディネーターを１人配置し、巡回支援を開始した。

　同年１１月には、対象地域を白石、豊平、清田、西区内の２０地区を加え、計３０地区に拡大。コーディネーターも３人に増員した。

　令和元年８月には、対象地域を中央、厚別、南、手稲区内の２０地区へ拡大し、計５０地区にコーディネーターを５人配置。また、同年１０月に策定した市まちづくりアクションプラン２０１９では、コーディネーターの巡回対象地区を４年度までに全市８７地区とすることを成果指標の目標値に掲げた。

　２年度には、計６１地区に拡大。引き続き５人で巡回支援に当たるなど、困難を抱える子どもや家庭への支援に努めた。

　本年度は、コーディネーター２人を増員し、計７人を市内全１０区に配置。市内全域８７地区への巡回支援が可能な体制を整えた。

　子ども未来局子ども支援課は「コーディネーターを増員し、全地区への巡回支援が可能になった。子どもや家庭の支援につながってほしい」と話している。

(札幌市 2021-06-23付)