厚真町教委が教育研究所開設　小中一貫教育効果高め　４年度に全町公開研究大会

（市町村 2021-07-06付）

　【室蘭発】厚真町教委は本年度、町立学校全教職員を所員とする厚真町教育研究所を開設した。厚真中学校の阿部隆之校長が所長に就任。小・中学校で指導課程の一貫性を重視した「厚真スタイル」の授業をはじめ、働き方改革の推進や教職員の資質・能力のさらなる向上を目指す。来年度には、すべての学校が授業公開を行う全町公開研究大会を計画している。

　厚真町は平成３１年度、学校・地域・家庭が一体となり、義務教育９年間の連続した学びの構築を目指した小・中一貫教育をスタート。これまで、厚真中央地区と厚南地区の各小・中学校をそれぞれ、中学校併設型小学校、小学校併設型中学校として推進してきた。さらなる教育効果を高めるため本年度、町教育研究所を設置した。

　運営の重点として、ふるさと教育や、厚真スタイルの授業および教科系統表の作成を含めた授業づくりに関する調査・研究を進める。また、教職員の研修機会の充実や自主的な研修活動の促進に努めるとともに、町内の各学校や道内の教育研究所、研究機関と連携・交流し研究活動を促進する。

　事業計画は、①運営会議の開催②全体研修会③部会研究④視察研修⑤自主研究サークル⑥研究紀要の発行⑦厚真町教育研究所たよりの発行⑧公開研究大会⑨小中一貫教育研究大会―の９点。

　このうち、全体研修会は年度の最初の部会に合わせて開催し、年間の研修・研究活動の方向性およびスケジュール等の共通理解を図る。部会は、ふるさと教育、学習、英語教育、特別支援教育、事務、養護教諭の６部会を設ける。

　公開研究大会は本年度、上厚真小学校が実施。来年度以降、町内小・中学校４校が交替しながら開催していく。また、小・中一貫教育の成果を検証するため、来年度、すべての学校が授業公開を行う全町公開研究大会を実施する。

(市町村 2021-07-06付)