携帯電話取扱い等指導方針策定　学校への持込原則禁止　いじめ防止取組徹底を

（市町村 2021-06-28付）

　【網走発】紋別市教委は、携帯電話の取扱いおよび情報モラル教育の推進等にかかる基本的な指導方針を策定した。小・中学校共に携帯電話の学校への持ち込みは原則禁止と明記。ただし、緊急の連絡手段とせざるを得ない場合などは、一定の条件のもと認めることも示した。また、情報モラル教育やネット上のいじめの防止に向けた取組の徹底などを求めている。

　これまで明文化されていなかった携帯電話の取扱いについて、各学校で指導方針を定め、児童生徒・保護者へ周知するとともに、指導に生かしてもらおうと、市教委が、基本的な指導方針を策定した。

　携帯電話の取扱いについては、小・中学校共に学校への持ち込みは原則禁止としている。ただし、緊急の連絡手段とせざるを得ないなどやむを得ない事情がある場合には、一定の条件のもと例外的に持ち込みを認めることも考えられることを示している。

　一定の条件として、①生徒が自らを律することができるようなルールを、学校のほか、生徒や保護者が主体的に考え、協力してつくる機会を設けること②学校における管理方法や、紛失等のトラブルが発生した場合の責任の所在が明確にされていること③フィルタリングが保護者の責任のもとで適切に設定されていること④携帯電話の危険性や正しい使い方に関する指導が学校・家庭で適切に行われていること―の４点について、学校と生徒・保護者の間で合意し、必要な環境の整備や措置が講じられていることを挙げている。

　持ち込んだ場合には、校内での使用を禁止したり、登校後に学校で一時的に預かったりするなど、学校での教育活動に支障がないよう配慮することを求めている。

　また、学習指導要領に基づき、文部科学省や道教委、各種団体が作成した教材等を利用するなど、情報モラル教育の充実に取り組み、情報モラルの重要性について児童生徒が自ら考えられる教育活動を展開すること、情報モラル教育に関する研修の充実および校内指導体制の構築に取り組むことを示している。

　ネット上のいじめの防止に向けても、さらなる取組の徹底を図ることを明記。保護者に対し、「道教委等が作成した啓発資料や学校だよりなどの活用を図り、家庭におけるルールづくりの必要性やフィルタリング機能についての周知の徹底」「ＰＴＡ等による電気通信事業者等の関係機関と連携した研修会の実施」などを働きかけていく重要性を示している。

(市町村 2021-06-28付)