豊頃町3年度教育行政執行方針 小中一貫教育を推進 合同行事、教員相互派遣など(市町村 2021-06-25付)
豊頃町教委・中川直幸教育長
【帯広発】豊頃町教委の中川直幸教育長は、11日に開かれた町議会定例会において、令和3年度教育行政執行方針を説明した。豊頃中学校改築に併せて小中連携、その先の小中一貫教育を効果的・効率的に展開できる学校施設を6年に開校することを表明。小中一貫教育に向けて豊頃小学校と豊頃中で乗り入れの行事や学習を展開していく考えを示した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼教育環境の整備充実
豊頃中学校等改築事業については、3年度は実施設計を完了し、工事に着手していく。児童生徒が減少する本町の学校教育環境において、中学校校舎・体育館の改築に併せて、小中連携、その先にある小中一貫教育を効果的かつ効率的に展開できる学校施設の実現を目指す。
保護者に対する教育費負担軽減のため、新たな事業として、児童生徒の英語検定等への受検機会の拡大と学力向上を図ることを目的に、検定受検料助成事業を実施する。
▼学力向上、豊かな心と健やかな体の育成
新型コロナウイルス感染症対策が続く中、学校における新しい生活様式の実践に向けた、きめ細かな指導助言、保健衛生用品の整備、オンラインを活用した学習の充実などを通して、いかなる状況においても継続した学びを保障できるよう全力を尽くす。
本年度実施された全国学力・学習状況調査の結果を踏まえた上で、今後も学習規律の定着と基礎的・基本的な学習内容の確実な習得に努めるとともに、2年度、国のGIGAスクール構想によって整備した全児童生徒に1人1台のタブレットを活用した授業を積極的に取り入れ、併せて国のデジタル教科書の先行実施を検証しながら、児童生徒の学ぶ意欲を高めていく。
町教育研究所が作成した『家庭学習の手引き』を活用し、学習の仕方や学習習慣が身に付くよう、家庭と連携を図り取り組む。
児童生徒の豊かな心と規範意識の育成を目的に教科化された道徳の授業において、小学生では生きる上で基盤となる道徳的価値観の形成を図る指導を徹底するとともに、自己の生き方についての指導を充実する。中学生は思春期の特性を考慮し、社会とのかかわりを踏まえ、人間としての生き方を見つめさせる指導を充実するとともに、「子ども報徳訓」の実践に努め、郷土に対する誇りと愛着心を育む郷土学習や職業体験、ボランティア活動を通して様々な人たちとふれ合い、互いに支え合いながら、自らの生き方を主体的に考えることができる力を育む活動を推進する。
特別支援教育において、特別な支援を必要とする児童生徒には、学級担任のほか全教職員で支援する体制をつくるとともに、4人の特別支援教育支援員を配置し、インクルーシブ教育システムの理念を踏まえ一人ひとりの教育的ニーズを把握し、持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善・克服するため、適切な指導と必要な支援をしていく。
▼小・中学校連携教育の推進
小・中学校の連携教育の推進に当たり、小・中学校教職員がそれぞれの課題解決に資するため、互いに授業を参観し合ったり、合同研修等を実施したりすることで、小・中学校教職員が互いの専門性に学び、義務教育9年間の教育課程に位置付けられている「報徳のおしえ」を基盤に、系統的で一貫性のある連携教育を推進していく。
6年に豊頃中改築工事の完成、開校を予定しており、町内小・中学校合同行事等による児童生徒の交流や、教職員の相互派遣、授業公開や研究協議による共通理解など、小中連携教育のなお一層の推進を図っていく。
(市町村 2021-06-25付)
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