共同学校事務室導入の紋別市教委　業務効率化し資質向上　運営協議会で方針確認

（市町村 2021-07-07付）

　【網走発】本年度から共同学校事務室を導入した紋別市教委は６月２３日、市文化会館で共同学校事務室運営協議会を開いた。市内小・中学校の事務職員などが出席し、共同学校事務室の組織や活動計画などについて協議。学校職員の事務負担の軽減や業務の効率化、市全体の事務職員の資質向上などを目指していくことを確認した。

　市教委は本年度、市内教育の質の向上や各学校の教育環境の充実を図ることを目指し、紋別中学校に共同学校事務室を設置した。

　市内全小・中学校９校中、事務職員は小規模の小向小学校を除く８校に配置。うち紋別小学校と紋別中の２校には、加配も含めてそれぞれ２人を配置している。

　共同学校事務室は学校事務の処理能力の向上・改善のほか、総務・財務の観点から総合的に学校教育の改善・企画・提案が行われることによって、学校のマネジメント全体の向上などが期待されている。

　併せて、各小・中学校の事務職員らで構成する運営協議会を設置し、共同学校事務室の組織体制や事務処理の内容などについて協議することとしている。

　堀籠康行教育長は開会あいさつで、学校事務の歴史や共同学校事務室導入の背景などを示すとともに、「新たな取組でスムーズに進まないことも多々あるかと思うが、学校事務職員をはじめ、教職員、市教委で協力して進めていきたい」と述べた。

　続いて、組織体制や本年度の活動計画などを協議。

　活動目標には、「学校全体の事務の見直し、再配分による学校職員の事務負担の軽減」「学校事務の共同実施による業務の効率化」「研修、ＯＪＴの実施による、市全体の事務職員の資質向上」の３点を掲げた。

　活動計画については、市共同学校事務室の組織および運営に関する規則に示されている、①学校の財政財務②学校の教育情報③学校の教育環境整備④学校の服務⑤学校の予算要求⑥学校事務職員の研修および研修計画⑦その他学校の事務―の７項目に基づき取組を進めていく。

　そのほか、７項目の中からテーマを決めて、事務職員間での打ち合わせを毎月実施する予定。補助金・旅費事務、保護者負担軽減に向けた取組などについて、現状の課題を抽出し、改善案を検討する。それ以外にも、日常の実践交流などを通してＯＪＴの充実を図るほか、事務職員未配置校への支援も随時行っていく。

　また、市教委では、事務職員の資質向上に向けた各種研修を計画している。

(市町村 2021-07-07付)