文科省　２年度学校図書館現状調査　道内中学校司書配置３４％　１６市町村で図書標準達成

（国 2021-08-02付）

司書教諭、学校司書の道内配置状況（クリックすると拡大表示されます）

　文部科学省は、令和２年度学校図書館の現状に関する調査結果をまとめた。前回調査の平成２８年度と比べ、道内の学校司書の配置率は中学校で１９ポイント増の３３・９％と上昇したものの、各校種いずれも全国平均を下回った。学校図書館図書標準の達成率は小・中学校とも４９％前後で、小・中学校で１００％を達成した自治体は恵庭市など１６市町村となっている。

　調査は、学校図書館への司書教諭や学校司書の配置状況、図書の整備状況などを調べ、行政上の参考とすることが目的。

　調査対象は、全国の小・中学校、高校、特別支援学校、義務教育学校、中等教育学校。調査時点は２年５月１日現在。

　学校司書を配置している道内の学校の割合は、小学校２４・８％、中学校３３・９％、高校６・２％。２８年度の前回調査と比較すると、小学校は１０・６ポイント、中学校は１９・０ポイント、高校は０・６ポイント上昇したものの、いずれも全国平均を下回っている。

　司書教諭の配置状況をみると、１２学級以上の学校では道内の小・中・高いずれも９割を上回った。一方、１２学級以下では小学校が６・１ポイント増の１２・５％、中学校が５・９ポイント増の１３・５％、高校が３・８ポイント増の１６・２％となった。

　学校図書館図書標準（公立義務教育諸学校の学校図書館に整備すべき学級数に応じて定める蔵書冊数の標準）を達成している道内の学校の割合は、小学校が１４・２ポイント増の４９・４％、中学校が１０・８ポイント増の４８・８％で、全国平均（小学校７１・２％、中学校６１・１％）を下回った。

　一方、札幌市では小学校が４２・２ポイント増の９５・４％、中学校が２２・７ポイント増の９６・９％と大きく上昇し、全国平均を上回った。

　全小・中学校で学校図書館図書標準を達成した道内の自治体はつぎのとおり。

▽空知＝雨竜町、沼田町

▽石狩＝恵庭市、北広島市、当別町、新篠津村

▽後志＝仁木町、泊村、倶知安町、京極町

▽渡島＝木古内町

▽上川＝和寒町、下川町、音威子府村

▽十勝＝芽室町、浦幌町

(国 2021-08-02付)