『教室で使えるレポート評価』　生徒の成長につなげて　札幌市教委　８事例を紹介

（札幌市 2021-08-11付）

教室で使えるレポート評価

　札幌市教委は、生徒のレポートや作品づくりなどにおける評価の在り方を示す『教室で使えるレポート評価』を作成した。レポート作成で生徒自身が評価の意義や成長を実感できないケースとして８ケースを紹介。市教委は、資料を活用することで生徒の成長につながる有意義な評価となるよう期待している。

　市教委は、平成２７年４月に開校した市立札幌開成中等教育学校で、豊かな国際感覚や課題発見・解決力などの育成を効果的かつ継続的に行う新たな学習モデルとして、国際バカロレアの教育プログラムを活用した課題探究的な学習モデル研究事業を実施。事業の成果や課題を他の市立学校と共有し、市全体で課題探究的な学習を推進している。

　これまで、研究事業の成果等を共有するための資料として、『教室で使えるグループワーク』『教室で使えるレポート作成』を作成。教室でグループワークするときにありがちなケースやレポート作成でうまくいかないケースを取り上げ、それぞれの改善策を示した。

　今回作成した資料では、レポート作成における評価と生徒の成長に着目。学習過程の評価と最終的な総合的評価の全体像を見える化した。

　レポート作成で生徒自身が評価の意義や成長を実感できないケースを提示した。

　①意味不さん～レポート評価意味ないよ②人ごとさん～テーマと自分は無関係③おおまかさん～裏付けなしでは感想文④甘すぎさん～自己に甘すぎ成長できず⑤やみくもさん～基準定めず路頭に迷う⑥記録しないさん～証拠がなくてどうするの？⑦成果第一さん～Ｏｕｔｃｏｍｅだけに気を取られ⑧振り返らずさん～したことだけを書いてもね―の８ケースを紹介。生徒と教師の協働によって考えを変える必要性を示している。

　市教委は、今回作成した資料を活用し、レポートや作品づくりなどにおける評価のヒントを得て、生徒の成長につながる有意義な評価となるよう期待している。

(札幌市 2021-08-11付)