旭工高で電気実習出前授業　４０人が高所作業体験　コロナ禍　貴重な直接指導機会

（学校 2021-10-13付）

高所作業車に乗って体育館の窓清掃を体験

　【旭川発】旭川工業高校（諸橋宏明校長）の電気科１年生４０人は９月中旬、同校で外部講師による電気実習の出前授業を受けた。北海電気工事（株）旭川支店の職員２３人を講師に、高所作業を体験。コロナ禍で校外での体験型実習が困難な中、地域の現場技術者から直接指導を受けながら実践的に学ぶ貴重な機会となった。

　卒業生の多くが電力関連企業に就職し、電気技術者として活躍している同校電気科は、例年、１年生の実習項目に変電所や電子部品工場などの見学を取り入れている。しかし、前年度から新型コロナウイルス感染症の影響で校外での体験型実習がすべて中止に。これに代わる実習として、市内の電力関係企業に出前授業の協力を依頼した。

　前年度は、道電気保安協会旭川支部の協力で接地抵抗測定実習を実施。２年目となる本年度は、北海電気工事旭川支店の協力で、高所作業体験実習を行った。

　電気工事の実務的な作業を体験し、現場技術者から直接指導を受けることによって、電気工事・電力・電気保安に対する興味・関心をもたせ、進路意識の向上を図ることがねらい。感染症対策の観点から、学校敷地内の屋外で４０人を６グループに分散して実施した。

　北海電気工事の杉山誠旭川支店長など２３人が来校。うち４人は同校の卒業生で、先輩として生徒たちの指導に当たった。

　実習の概要や安全対策について説明を受けたあと、ヘルメットや命綱を着用して高所作業車のバケットに乗り、体育館外窓清掃を体験した。１５㍍もの高さに驚きつつ、作業前や作業中に合図を出し合いながら安全確認を徹底する姿を目の当たりにした生徒たちは、現場さながらの緊張感と安全への意識の高さを肌で感じていた。

　生徒からは「初めて電気工事の実務的な作業を体験できたことで、より学校生活や進路活動に意識的に取り組んでいこうと思った」との声が上がるなど、今後の学習への意欲を高める機会となった。

(学校 2021-10-13付)